人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ひんやりと爽やかな音像のドリーム・ポップ・・・The High Violets

Watanabe's Pop Picks 215
"Cool Green" - The High Violets
from the album "To Where You Are" (2006)

 この人達もMySpaceで見つけたんですよね。アメリカはオレゴン州Portlandを拠点とする、The Hight Violets(ザ・ハイ・ヴァイオレッツ)。一応Shoegaze(シューゲイズ/シューゲイザー)、Dreampop(ドリームポップ)といった方向にカテゴライズされるようです。

 少々軽薄な物言いをさせていただければ、実は今、世界的に所謂「シューゲイザー」な音の波が来ている気がするのですが、如何でしょうか。私の畏友たる関西シューケイズシーンの雄、Boyfriend's Deadも遂にCDデビューを果たしましたし、アメリカでもこんな音が出て来ているところを見ると、これは大きなうねりなのかも知れませんね。

 シューゲイザー、ドリームポップと呼ばれるようなジャンルというと、つまりは、80年代の末から90年代前半、マンチェスターブームと寄り添う形で存在した、アトモスフェリック(時に轟音だったり清涼感溢れたりしますが、攻撃的と言うよりは夢見るようなギターサウンドを総称して言い換えてみました)なギターサウンドを主体とする音楽でしょうか。自分自身は当時はソングライティング主体の方向性により傾斜して行きましたので、参考にするには楽曲的にやや物足りないというのが少しあって、そのあたりは聴きまくった、という程ではなかったのですが、元々New Wave育ちですから、当時ネオサイケやゴシックが地下水脈の流れとなって時代なりに復興して来ていたのだというのもわかりましたし、前にも書いたように80年代末にイギリスにいましたから、その萌芽とでも言うべき空気が当時あったのもわかります。

 それが21世紀のいま、世界に行き渡ったのか、はたまたこれがノスタルジーなのかはわかりません。ただ、ここで聴ける彼らの音は、確かにかつてのそういう音に影響されているのは事実ですが、シンセサイザーの使い方にしても、大変安定していて、現代的な心地良さがあるのは確かです。とっても爽やかだし、音と戯れていると言っても、シューゲイザー(靴をじっと見てる奴ら)と言うほど、下を向いてない。聴き手とのコミュニケーションの手段として音楽を捉えると、我々聴き手の方をはっきり見ている気はします。彼ら自身そう意図しているのか、自然とそうなっているのか、その辺りはわかりませんが、ともかく、轟音の海にひたすら耽溺する危なっかしさよりも、ほどほどのところで現実/非現実のの狭間を行きつ戻りつする落ち着きが感じられます。だから私のような者からすると、ちょうど良くて、聴いてて気持ちいい・・・それは確かなのです。
エレポップとシューゲイザーの良いとこどりなこの曲が特に気に入ってます。

ひんやりと爽やかな音像のドリーム・ポップ・・・The High Violets_b0022069_154934.jpg


Cool Green




同じアルバム収録のこのふたつも良い曲ですね。


"Love Is Blinding"




"Want You"




ひんやりと爽やかな音像のドリーム・ポップ・・・The High Violets_b0022069_153924.jpg


The High Violets page


 いちびって(=調子に乗って、というニュアンスの関西弁です)人気ブログランキングなるものに登録してみました。もしよろしければクリックして下さいませ。
人気ブログランキングへ
by penelox | 2009-11-27 01:07 | Pop Picks


<< 最近読んでいる本(2009.1... ワイカトーの鳥達の囁き・・・B... >>