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アルバム録音日記: 4月5、6日

4月5日

 "When Oranges..."という、マージービート風パワーポップな曲に取りかかる。オルガンでコードを整えてから、アコギで合わせてみると、大抵感じが微妙に違っている。でも、ベースや歌が乗って来ると必ずまた表情が変って来るので、今はこれで良いかなと思う。程よいアバウトさも大事とか思ったり。


 これはアルバムB面の控え曲。だいたいいつもアルバムのB面、というか後半は毛色の違う曲を入れたくなるのだけれど、失敗もまた多くて(苦笑)。それで、安全策の曲、楽曲のセーフティーネットというのも用意してる次第(笑)。


4月6日

 "Let Your Dream..."、"Egghead..."と昔の曲ふたつをプログラミング開始。15年ぐらい前の作品の中にある良い部分を、耳を頼りに、試し試し、探して行く。あの当時、何をイメージしたのか、何に惹かれたのか、思い出しながら、音を媒介にした心の中への旅。


 録音しながら、小出先生のインタビューを観ながら。どこまで汚染されるか、そんなことを考えながら、作品を作る。作り手にとっては試練です。


注(こちら。4月1日、岩上安身氏による京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏へのインタビューです。こちらの方が見やすいと思いますので後で編集したバージョンを。ぜひごらん下さい。)


 昼のセッションで"Overjoyed"を開始。これは最近の曲なので、新鮮に取り組めるけれど、細かい所の音がまだ聞こえて来ない感じ。だから、過去へベクトルを向けた旅じゃなくて、「いま」の中で前後左右に感覚を研ぎ澄ませて浮かんで来る音を待つ感じです。曲の肝を忘れず、安易な音にならないように注意しながら。


 もうひとつ、"This Happy Feeling"に取り組む。これもまた昔の曲。一度形にはしていたのだけれど、もう一度やり直し。Logic Studioでどれくらいのことが出来るのかもみたいので。それにしても、シンセの音でなかなかピタッと来るのが見つからない。古いXP-50も繋いでみるつもりです。


 夕刻に"Dumb Luck..."をプログラミング開始。"Autumn"アルバム用に作った曲。オルガンで基本的なコード入れて、アコギで合わせてみる。The Kinksの"Dead End Street"に少し似ているかも知れない。そこにあった視点を意識したというのは凄くあります。市井の視点というか。


 (曲の内容は)68年の英国じゃなくて、2000年代初頭からの日本の風潮を見てる感じですね。

 ちなみにこちらがThe Kinks "Dead End Street"

 こちらが歌詞です。
by penelox | 2011-04-25 12:01 | The Penelopes関連


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