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12月16日 ドイツ国際放送の報道した「冷温停止状態宣言」など


ブログ「星の金貨」様の記事からの転載です。ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送)の12月16日の報道の翻訳です。専門家のコメントとして飯田哲也氏にお話を訊いています。ぜひ御覧下さい。


「冷温停止、そして廃炉などという言葉は、現在予想される福島第一原発の状況を表現するための言葉ではない」
【 福島は冷温停止状態に到達 : 日本の首相が宣言 】

ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送)12月16日

チェルノブイリ以来最悪となった福島第一原発の事故発生から8カ月余り、日本の野田首相は事故対策委員会の席上、「事故そのものは収束した」と宣言しました。
「万一、何らかのトラブルが生じても敷地内の放射線量が十分低く保たれるといった点が技術的に確認されました。」

東京の北東240キロにある福島第一原発は、3月11日に発生した地震と津波により破壊されました。災害は原子炉冷却システムを壊滅させ、3基の原子炉で燃料のメルトダウン、そして深刻な放射能漏れが発生しました。


▽ 放射能汚染の除去と原子炉の安定
福島第一原発の事故は100,000人近い人々に避難と移住を余儀なくしました。
冷温停止という事になれば、政府はこの中の人々の一部に帰宅を許可するかどうか検討することになります。
しかし原子炉の周辺半径20kmに関しては、少なくとも数年間は帰宅困難だと思われます。

▽ 消えぬ疑い

原子力発電に反対する持続可能エネルギー協会の責任者、飯田哲也さんのような専門家はこう語ります。
「冷温停止、そして廃炉などという言葉は、現在予想される福島第一原発の状況を表現するための言葉ではないのです。」
「私はこうした言葉が独り歩きして、人々に今やすべてがうまくいっている、という印象を与えてしまうことを恐れています。」

「廃炉という言葉は通常、核燃利用を除去し、施設を解体することを意味します。」
飯田氏はこのように指摘します。そして
「なのに日本政府は事故を隠ぺいする意味で、この言葉を使っているのです。」
「廃炉までには40年前後、かかることになるでしょう。」

「もう一度大地震や津波が襲ってくれば、これまでの労苦はすべて水の泡になる。」
原子力政策推進の立場の学者・技術者の集まりである日本原子力学会の澤田隆副会長は、このように警告します。

実際のところ日本政府は、福島第一原発は冷温停止「状態」に達した、と表現しています。
冷温停止というのは通常圧力容器内の空気圧が大気圧に等しくなり、原子炉内の温度が摂氏100度以下に保たれ、核崩壊の連鎖反応が起きない状況のことを言います。


福島第一原発を運営する東京電力は、原子炉内の温度計は圧力容器内の温度が摂氏70度であることを示している、と話します。
そして日本政府は福島第一原発の周囲に漏れ出している放射線の量は、年間1ミリシーベルトを下回っており、この値は一般市民が一年間に浴びてもよいとされる量に等しい、と語っています。

元の記事



関連したTBSの17日のニュースです。




Thom Hartmann x Paul Gunter "Officials declare cold shutdown at Fukushima"
ガンター氏、今回の発表を"This is Kabuki Theater"(英語ではKabukiは中身のないパフォーマンス、という裏の意味もあります)と言ってます。先日の鈴木智彦氏の外国人特派員協会での会見からの事実も報告しています。


by penelox | 2011-12-23 10:37 | 震災/原発関連+社会全般


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