8/1
それにしても鬼のように暑いです...もう溶けそう。 ただ、毎年8月1日2日は地元では花火大会で、賑やか(というよりむしろうるさいぐらい?)なのだけれど、今年は例のJR西日本の脱線衝突事故があったため、自粛して中止ということもあって、妙に静かではあるが。 リナルディー・シングスのインタビュー回答の和訳。まだまだききたい事もあったけれど、まずはシンプルに基本的な質問に終始してみた。今後他にもインタビューしたい人達が控えている。The Music Lovers、Paul Bevoir、Dana Shellmire...。自分の音楽も作らないといけないし、やることも一杯ある。けれど、人にインタビューしたりするの、結構好きなんですよね。モノを作る、という意味で色々勉強になるし、意外な面がまたその人たちの音楽を聴く愉しみになるし。 まあそんなこんなでいつもバタバタですが、酢の物食べて、頑張ります、ハイ...(^^;)。 8/2 バイトの後、引き続きインタビュー回答の和訳。たぶん3回ぐらいに分けて出すことになるかと。その後、タンジェリンレコード主宰のクリス・ハント氏からの回答も載せて行きます。こちらも色々きいてみました。オアシス対ブラーの事とか、ポール・ウェラーについてとか、シークレット・アフェアーの事とか...答えてくれないことも出て来るかも知れないけれど、面白いインタビューになってると思います。 そしてリナルディーのアルバムですが、バッジ、ポストカードを付けて当方サイトにて通販する予定です。正直言ってアマゾンに価格で勝ちたかったんですけど、まあぶっちゃけどうやっても無理なんです...というか、超限定枚数しか入れなかったので、普通の価格でさえアカが出ます。 しかし何やってもアカが出るのが私の人生、大事なのは売り上げじゃなくて音楽への愛ですよね。商売にならんからやらない、なんてのは、そもそも商売でやってない私が言うセリフじゃないです...と日記には書いておこう(涙)。 と言う訳で、とりあえずは2800円で行くつもりです、お許し下さい。 それにしても阪神、ちょっとヤバくなって来たかな。 まああと20年でも待てるから良いんですけどね。勝ち負けにこだわらないのが阪神ファンの良いところ....と、これも日記には書いておこう。 8/3 70's終わりや80's前半/半ばの音楽を聴く機会が激増していて、改めて感慨に浸ってしまう。 忘れ得ぬ音。もう無条件に反応してしまう音。色んな音楽を聴けば聴くほど、そういうのがどうしてもある事にいやが応でも気付かされる。で、自分にとってそれは、兄貴の部屋で鳴っていたロック、それに尽きるようだ。それが原点なのだと日々痛感する。思い出してみればそれは、兄貴に、塾に行くから録音しといいてくれ...そう頼まれてラジオから偶然エアチェクすることになり、その結果私の小さな世界に突如入り込んで来た音たちである。 だから後になって考えてみれば、それらはAOR/ウェスト・コースト系もあれば本格的アメリカンロックも、そしてパンク/ニューウェーブと、まさにごちゃまぜで、しかしアタマの中にそんなジャンル分けさえなかった15,6才にとってみれば、ただただ猛烈な音の洪水であり、そんな音たちが圧倒的な地位を占めるのにさほど時間はかからなかった。で、好奇心は次第に兄貴のカセットテープ・コレクションにのび、何故かひっかかる音-メロディーが良いバンド、そしてどこかに知的な匂いを持つ人たち-を調べはじめた。ロッキン・オンやミュージック・ライフ、音楽専科と読み進めるうちに、その数年前に出会っていたエルヴィス・コステロやジャム、ポリスそしてブームタウンラッツやカーズがニューウェーブである、ということを知るに至ったのですね。そしてとどめが1979年のミュージックライフ。目に飛び込んで来たのは、まだ眼鏡をかけていない、挑発的なポーズを取る細く知的なルックスのアンディー・パートリッジ。(自分が知っていた)ロックというものの定義とはまた違う、知的な反逆こそがニューウェーブなのだ、ということを、何よりその写真で思い知った。点が線としてつながったあの革命的な個人的センセーションの時期、微積分や三角比よりも大事なものが見つかった訳ですよ。 ...とまあそんな感じで、XTCやスクイーズにハマり、そしてリアルタイムではカルチャークラブ、ABC、スパンダーバレエ、マッドネスetc、はたまたスタイルカウンシルやアイシクルワークス、アズテックカメラ、オレンジ・ジュース、スミス...ニューウェーブという言葉を基準に、こうやって手当たり次第に入って来る音に次第にある基準を設けて吸収して行くようになった。UKニューウェーブが好きだということもわかって来た訳です。 そんな時期に、やっぱり常に気になっていたあるバンドがある。思春期の少年には、どう受け止めて良いのかわからない、しかし強烈に惹き付けられる音。それはたとえば女性Voのロックバンドだった。で、かっこいい女性のいるバンドとなると...それはやっぱりプリテンダーズしかなかったな(ごっつい長い前フリで失礼)。鳥のひなは、生まれた時に目の前で動いたものを親と思うらしい。そんな「刷り込み」の法則から行けば、女性Voを中心に据えたロックバンドというと、どうしてもいの一番に出て来る名前なのだ。これはもう、否定しようがない。クリッシーハインドは、私の心に刷り込まれた「女性ボーカリスト」リストの常に一番上のグループにいるのだ。 ...でも、熱心に聴いたのは86年までなんですよね。何故か? うーん...それはやっぱり、86年からは自分の音楽を作るのに熱中したからなんでしょうね。だから、その後興味を失った訳でも嫌いになった訳でもないけれど、やっぱり思い入れはここまで。そして、今聞き直しても、ここまでの作品が彼女たちの最高レベル、といっても良いような印象がある。もちろん聴き方や視点を変えればその後の作品もきっと楽しめると思うけれど。ただ、自分がそういう年頃に、彼女達の芸術的ピーク期に出会えたというのは、凄く幸運だった気はする。 とまあ、そんな私にとっての、個人的"The Best Of The Pretenders"。 THE PRETENDERS(1980) Stop Your Sobbing Kid Brass in Pocket 見た目的になめんなよ、というか(なめ猫?)、ケンカ売ってる姐御風のイメージが一番強い作品かも知れない。けど、どこかに優しさがあるんですよね。デビュー作でレイ・デイヴィスにプロデュースさせて、キンクスの曲をやり、おまけにつき合ってたんだから、なんかすごいとしか言い様がない。デビュー作にしてのこの大物感というか。 PRETENDERS II(1981) Message of Love I Go to Sleep Talk of the Town 見た目の鋭さと優しい曲/声のギャップが良いんですよね。まるっきり音楽の分析になってませんけれど(苦笑)。このアルバムは評価が下がったみたいなんですが、今聴くとさらなる音楽的深化を遂げてることはよくわかるはずです。 LEARNING TO CRAWL(1984) Middle of the Road Back on the Chain Gang Show Me 2000 Miles メンバーがほぼ総とっ替えになりましたが、これが最高傑作だと思います。このあとぐらいにジム・カー(シンプル・マインズ)と結婚したんじゃなかったですかね。音楽分析はどこ行った....そうですね、彼女たちの場合、名曲とそうでもない普通の曲とのギャップがありすぎるのが難点といえば難点なのかも知れないけれど、このアルバムは良い曲が多いんです。 GET CLOSE(1986) My baby Don't get me wrong このアルバムはなんと言ってもシングルになった"Don't Get..."です。プロモも良かった。クリッシーらしさ満点で。ただ、アルバムはなんか前作の繊細さが薄れたというか、当時のMTVを起点とした英国勢のブリティッシュ・インヴェイジョンのあまり歓迎出来ない点=アメリカナイズ(ダイナミックだけど言い方変えるとおおざっぱ)が少し進んでしまった感じ。まあクリッシーはアメリカ人だけど、英国的音造りが魅力のバンドだったので。好みとしては前作には負けます。 THE SINGLES(1990) I Got You Babe このコンピは、別に1曲だけ良いんじゃなくて、上に挙げた曲がほぼ全て収録されているのです。だから、入門篇に最適かも知れませんね。 ちなみにバンドは数々のメンバーチェンジを経つつも今でも現役、中心人物である(まさに彼女がプリテンダーズそのものと言っていい)クリッシーハインドはいまだに体型も変わらないし、髪型も同じ。ホント歳を取らない人である。
by penelox
| 2005-08-03 23:34
| New Wave
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