History Revised / The Penelopes

from album "Kiss Of Life"

平和のためには勉強しないと。日々、まやかしや捏造、粗暴な論理で真実が覆い隠されるのに気付くには勉強、これしかない。

日本の敗戦(終戦じゃない。負けたのである。で、勝った方も正義ではない。これ常識)から60年のこの日。「憲法9条」に関してのブックレット「憲法を変えて戦争へ行こうという世の中にしないための18人の発言」(岩波書店)を興味深く読んでいる。現実に戦争を体験した世代であるがゆえにやや感情に流れ過ぎた印象で響くかも知れない意見の方もいないとは言えないけれど、もっとこのあたりの事がしっかり自分の中でも認識されてないと曲が書けない...というのは、今度コンピに入れる曲はこのへんに少し踏み込みたいからだ。憲法9条、99条、そして意見を音楽で表現できるのは21条があるからで...それで歌詞で数カ月、ずっとうなっているのだ(そういう意味で、スティーブ・リナルディー氏のインタビューでの歌詞のくだりはよくわかる)。

最近はむやみやたらと勇ましい国家論や、対中国強硬派的な文面があちこちにやたらと踊るようになっていて、本屋なんか行くとそういう書籍がデカデカと宣伝されてるし、教科書もあの扶桑社のものを平気で採用するような流れになっているのが恐い。今日はTVで靖国問題ばかり言ってる。しかし改憲に及び腰なのは腰抜け、思考停止、とか、朝日の洗脳、みたいな言い回しを見るに至っては?、という感じ。話をあまりに端折った、乱暴な展開が、ホント嫌な時代になったという意を強くします。

確かにロマンチックに非武装中立を語るのも問題はあるけれど。しかし自分よりひと回りもふた回りも若い連中が、自分より遥かに日本の真の姿を勉強してるフシも全くない茶髪の兄ちゃんが、妙にウヨクチックなことを語るのを見るに至っては、オイオイちょっと待てよ、と言いたくもなる。

だいたい「国の誇り」なんて勇ましい論調の裏で、その全く逆のことが進んでると思いません?アメリカの現体制側による遠隔操作というか。一見国を守るための再軍備、みたいなことを言っているが、要はアメリカの都合であって、多くの政治家や評論家の物言いも、基本的にそれに準じたものですよ。その流れに乗っかって、たとえ日本という国の存在が事実上なくなっても(もうなくなってる?)その時は自分は甘い汁を吸えるところにいよう...そういう利権に基づく戦略にしか見えないのだけど。

アメリカからしたら、日本と中国、朝鮮半島に仲良くされ、(将来的に)組まれたら困るのだ。だから日本を引き離しておきたい。EUみたいにアジアが連帯されたら、常によその国に介入して利益追求するアメリカの外交戦略が狂う訳ですよ。だからケンカさせておきたい。で、そのためなら何でもする。そう見えるんですけどね。

だから、対中国に関して強硬な発言をする人々って、じゃあアメリカがおかしい時にちゃんと言えるのかというと相当怪しい。アメリカ追従の日本外交になんだかんだ言って同意してるじゃないですか。日本は外交的には何だってアメリカなしには動けないという事は十分わかっていて、結局アメリカの属国で、今に飲み込まれるのも(既に飲み込まれてる?)わかってて、それでいて「日本の誇りを...」なんぞと叫んでいる...そんな滑稽さを感じてしまう。

もし本当に日本の誇りとか言うんであれば、アジア各国とうまくやる方が賢明だ(誇りというのを一国で勝手にナルシスティックに持つのはメチャダサい。相手との相対的な関係の中でお互いにリスペクトすれば自然と生まれるものだろう)し、戦争のない、平和な世界にしようと思うんであれば、まずは必要以上に(今のような)アメリカみたいな戦争したい国にくっついて行かないことでしょ? それは9.11以降の事を考えると特にそう思うんですが。それともナンですか、今のアメリカにくっついて行った方が日本は戦争やテロに巻き込まれない、平和な国になるんでしょうか? そんなことあり得ない! ! アメリカは今世界中で嫌われ始めてるんだもの(もちろん個々のアメリカ人やアメリカ文化を指すところまでは行ってないですよ、今のところは)。

もちろん中国や北朝鮮の要求を必要以上に受け入れる必要はないけれど、もし日本の外交方針がアメリカ追従から少し距離を置けば、彼等も日本からの違うサインに気付いてこれまでの外交戦略を少しは改めるはずだと思うんですけどね。だから結局、9条改正(改悪)は、「押し付け憲法」から日本の誇りを取り戻す行為というよりも、要はアメリカの都合で日本を戦争に巻き込みやすくするための目的であって、アメリカの意向じゃないのかな(それをTVを観ても全然どこでもわかりやすく言わない!)それを声高に唱える政治家は「愛国者」というよりも、アメリカの体制側の操り人形、回し者と考えた方が良いと思う...つまり国を売り渡そうとしている...私はそう思うんですけどね。

リナルディー氏のインタビューもそうでしたがイギリスのモッドの人なんかを見ていると、EUの流れと多文化的な現代の英国文化を含みつつ愛国的要素をまた持つ、というその60'sからはまた少し進んだ現在の構図が、あまりに日本と違い過ぎて、何とも言えない気持ちになる。

もしあなたが、なんで日本はアメリカに文句が言えないんだ、っていう思いがあって、で、もっと日本に誇りを、と考えて、そのために日本は軍隊を持つべきで、だから「アメリカからの押し付け憲法」たる憲法の9条を改正すべきだ、って思うのなら、ちょっと待ってと言いたいですね。それこそが、アメリカの思うツボなんですから。中国と感情的なやり取りをしているのもアメリカの思うツボで、本来はもっと仲良くする方法を模索すべきなんですよ。そう思いませんか。

私は、母が戦時中の中国育ちで、戦争が終わってからも(日本人は皆殺しにあってもおかしくない状況で)殺されないで無事に日本に帰れたからこそここに存在している。日本が中国でやった事を考えたら、ありがとうという気持ちがどこかにあります。だから今の、単純でひとりよがりで、裏に何かを隠したまま進む日本の「誇り」は、全くうさんくさく響くんです。


上の曲は95年に書き97年にリリースした曲。b0022069_0262954.gif歴史の捏造についての歌でした。まあまだまだ未熟でしたけれど、最初の一歩です。将来的には、このあたりももっと歌にしたいんですけどね。




今日は妙に熱く語ってしまいましたが、まあ8月15 日ですしお許し下さいね。
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by penelox | 2005-08-15 23:59 | The Penelopes関連


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