The Penelopesの近況とこれから

 
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 ここのところずっとこのPENELOGでは、生身の私の思い、日々の雑感、別の仕事での日常、それにNew Waveや読んだ本についてのお話中心に進めていますが、音楽活動の方はどないなっとんねん、というご意見をお持ちの方ももしかしたらおられるのかも知れません。そこで、ここでは少しThe Penelopesのwatanabeとしてのお知らせを。


 御存知の方もおられるかと思いますが、昨年の4月に行なったルイ・フィリップを迎えたライブイベント"Vostok Cafe Vol.1"以降、ライブのみならず、The Penelopesの活動自体にお休みをいただいています。実を言えばちょうどあのイベントの頃が色んな意味で臨界点で -それまでのアルバムの録音、リリース、それに練習・・・あまりに経費がかかり過ぎて、精神的にも財政的にもへとへとで、正直活動に嫌気がさしてたんですね。これ以上今の形で音楽を続けてたら生活そのものが崩壊する・・・恥ずかしながら、それが現実に迫って来て、何を優先するかについて真剣に向き合わなければならなくなってたんです。それでとりあえずは、音楽活動から一時的に離れました。そんな風になる前に、もっと計画的にやっとけば良かったのに・・・そういう考え方もあるとは思います。しかしながら、The Penelopesがここまで続いたのも、Vaudeville Parkを立ち上げ、そしてそれを10年も運営し続けるというのも、当初全く予定さえしてなかったことでした。だから、とても計画なんて立てようがなかったんですね。いわば、始まってしまったものだから、「鳴かぬなら、私が泣こうホトトギス」とでも言いましょうか(苦笑)、そんな思いで、せっかくチャンスを与えられてるのだから、やらなしゃあないやろう、と。そんな風にやり続けているうちに10数年経ってしまい、そしてとうとう限界が来た・・・のかはわかりませんが、険しい山道で、もうエンジンもかからず、ガソリンもなくなってしまい、途方に暮れてしまったという訳です。それに、ふとあたりを見渡しますと、音楽の聴かれ方というのが、その間に凄まじく変化し、ゆえに作り手の環境も、音楽産業のあり方もまたずいぶん変わっていました。これはもう、止めようがないものですし、今後数年のうちにその流れがさらに加速して行くのもまた、止めようがない。お店にCDを置いてもらうことはまず不可能になりますし、全くのどインディーが、たくさんの人の目に止まるというのは、ますます難しい。根本からやり方を考え直さないといけなくなったんですね。

 ですから、あまりにありきたりな結論ですが、まずは生活優先。音楽はとりあえず置いて、生活自体を立て直すことにした訳です。それでなくてもこの20年近く、生活は音楽を中心に回っていて、人生そのものが全てThe Penelopesのためにあったと言って過言ではなかったのですが、それが今では音楽を作るのさえウンザリしている。それも良くないことだと思うようになりました。そもそも音楽が好きではじめたものなのに、こうなってはいけませんよね。自分の本心も含めて、離れてみないとわからないことが多すぎたんです。


 ・・・という訳で、しばらく休ませてもらったのですが、その結果わかったのは、やっぱり自分は音楽が好きだということ・・・これはやっぱり悲しいかな否定しようがない。それに、私にとってモノを作らない人生というのもまた、あり得ませんで。往生際が悪いのかも知れませんが、やっぱりモノ作りは捨てられない訳です。ですので、どれだけ時間がかかっても、またやるだろうなと。実際、録音の方も、現段階では完全に停止状態なのですが、作曲、作詞についてのアイデア整理は常にやっていましたので、結局のところは少しずつ録音に向けて進んでいた、と言っていいのかも知れません。アルバムの構想もいくつかずっとアタマにはあって-もちろん「秋」と「冬」のアルバムの2枚がまずあるのですが、コンセプチュアルなアルバムを作るというのはかなりのエネルギーが必要でして、でもいまは正直そのパワーがないんですね。その一方で、過去の楽曲で正式に出してないものをちゃんとした形で出したいというのもありますので、それに該当する楽曲を-ひとつはマージービートからスティッフ的なポワーポップのようなもの、要するに2ndアルバムにあったようなスタイル。もうひとつはソウル/R&B、これは6th、7thの頃にあったようなスタイル。この2つのスタイルの楽曲を出し切ってしまいたいんですね。以上4枚分が出せたら、その先に、実は地元阪神間での80年代の青春を綴った自伝風小説を書いているんですが、そのサントラ的アルバムを作りたい。これはたぶん時代も時代だけに、New Wave色が濃いでしょうね。そしてもうひとつ、自分のもうひとつのルーツとも関わって来るんですが、満州をテーマにした作品。

 とまあ、だいたい全部でアルバム6枚分ぐらいのアイデアがあって、これらをどうしても出さないと、というのが心の中にモヤモヤとあるのが、この8ヶ月ぐらいで確認出来たんですね。しかし先に書きました様に、もう今迄のように生活をなおざりにしてまで音楽をやることは出来ません。だからしばらくは、まずは全てを立て直し、形をどう変えて行くか模索しながらのプロセスという感じになります。いつ、どのような形で録音し、どのような形で発表するかに関しては、そんな訳で明言は出来ません。新しい録音の為のシステムが構築できるまでに、もう少し時間をいただきたいです。あえて言えば、コスト的に折り合わなければ、CDという形にもこだわらない可能性もあります。いずれにしても、私の音楽が好きな方、活動を応援して下さる方には、新しい音楽を何とかお届けしたいと思っています。


 以上が、The Penelopesの現状とこれからについてのおおまかなところです。おそらくいま考えうる一番近いリリースということになると、ベストアルバムでしょうか。1997年から2006年までの10年にリリースしたアルバム4枚、50数曲から選んだ15,6曲による編集盤、いわばボードヴィルパークでの10年の足跡ですね。これはCDという形で、2008年後半以降になんとか出せるように持っていければと、思っています。だいたい入れる曲はアタマにあるのですが、もしこの曲をぜひ! というのがありましたらリクエストいただければ、と思います。もちろんお待たせしております新レーベルVostokのコンピレーシヨンも出せればと、思っております。
現在はこんなところです。


 究極の隙間産業も、もはや成り立たないこれからは、言わば山岳ゲリラ的に、インディペンデント魂だけは忘れず頑張って行きます。

The Penelopes albums on Vaudeville Park Records

A PLACE IN THE SUN (1997 / VP-001)
The Real Her/Golden Summer/Today/Friends/Magic Mirror/Natural/Man From The Insular Space Act 1/Chocolate Train (Part 5)/My Dog Became The Clear Blue November Sky This Morning
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INNER LIGHT (1999 / VP-002)
Seeds Of Wisdom/Your White Sketch Book/Springtime/Ex-Money Tree Avenue/Two Dreamers/My Favourite Town/Cakes,Carrots And Appletrees/Walking On Thin Ice/First Day Of Spring/Take It Away/Love Will Grow/Timeless/I'm Still Dreamin'/Rainy Season/Invisible Man/Kids In A Small Town/Lost In Your Eyes/Hopeful Children/River To Ocean
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ETERNAL SPRING (2003 /VP-004)
Vehicle/Let's Get Going Again/Heart And Soul/From Head To Toe/Book Of Brilliant Stings/Dreams/Love Is/Girl With A Golden Heart/In The Land/Mrs. Meadow Rue/Twinkle In The Rain/Midday Stars/Carnival Of Slight/Generosity Knocks/Spilt Milk
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SUMMERDEW AVENUE (2006 /VP-006)
Melt The Snow/1983/Magic/Nondisclosure/Colour Shades Of Summer/Gentians/Light And Shade/Frivolous 87/That's Why/Sweets From My Bittersweet/Rock Soles Garden
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この4枚からのベストアルバム、となります。
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by penelox | 2008-01-04 00:00 | The Penelopes関連


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