「ほっ」と。キャンペーン

カテゴリ:Jazz/Standards( 7 )

Love Letters In the Sand / Pat Boone

5/15

次の展開のために、色んなものを待っている。待つ身は辛いとはよく言ったもの...。

こういう時に限って読みたい本だらけ、聴きたい音楽だらけ、観たい映画だらけ。移動中に「姜尚中にきいてみた!」(講談社)を購入、読み始める。私は在日韓国人ではないが、韓国の動き、日本との関係、それに北のあの国の事...色んなことが気になっている。それは、戦後の日本の歴史(もっと言うと明治以降の日本とも)とも、そして未来とも無関係ではない。そういう時、論壇で一番この朝鮮半島、東北アジアの情勢を冷静に状況分析しているように思えるこの人の話はとても勉強になる。皆様もぜひご一読を。


5/16

今週は猛烈に忙しい。体力が持つかちょっと心配...。

母方の祖母の弟が亡くなったとの連絡。享年93歳。おととしの夏亡くなった祖母が99歳だったから、ふたりとも大往生だったと言えるかも知れない。遠いところに住んでいたということもあって、結局一度しか会わなかった、その事が悔やまれる。色んなことをきいておくべきだった。戦時中のこと戦場のこと、母経由で少しきいた程度だったから...。

私には生まれた時から祖父がいなかった。父方の祖父は父が幼い頃亡くなっていたし、母方も私が生まれた時にはもうこの世にいなかった。だから祖父、という存在自体が私にはどう位置付けていいのかわからなかった。自分の友達だと持っていた、祖父が家にもたらす文化、みたいなものもなかった。だいたい自分の祖父の世代というと軍隊経験を抜きにすることは出来ない。だから家庭内に戦争体験の文化がどんな形であれあるものだった。それが直接祖父からでなく、戦時中子供だった両親の記憶からの間接的なものだったがゆえ、過去の記憶や記録への猛烈な好奇心につながって行ったのだとは思う。何もないから辿ろうとしたというか...。

命のバトン、という言い方がある。
若い頃は、まあありがちでとても陳腐に響いていたものだが、自分が結局時間というベルトコンベアに乗っていることを最近強く思うようになった。人間は一生で得た何かを、記憶でも知識でも技術でも、次の世代に残して行く。それは、今目の前にある全てがそうだし、また自分自身も過去の人間の遺産=遺伝子を持っている訳だ。意識しようがしまいが、命のバトンを引き継ぐランナーなのである。

今度出すアルバムが何故四季のタイトルになっているかというと、四季というものの摩訶不思議さゆえ。ひとつのはじまりから終わりのワンセットであり、(ある種永続的に)繰り返すサイクルでもあり、しかしそれは毎回決して同じではない。そしてそのサイクルの中でひとつの命は次世代に何かを残し、消えて行く訳だ。地球の歴史の中では、ひとつひとつの命はほんの一瞬の小さな光でしかないが、確かに何かを次世代に残す貴重な存在で...それを99年の"Inner Light"(これは「スタートレック Next Generation」のあるエピソードから取ったタイトル。ぜひ観て欲しい話です)で表現したかった訳だが、それが時間という次元の中にある、というニュアンスを2003年からの4連作では出したい...そんな感じだ。言葉で表現するのは実に難しいけれど。

祖母がもういない街を仕事がら歩く。子供の頃よく祖母の話に出て来たお店はいまだにある。しかし、周りは10年前の震災以後ずいぶん変わってしまった。よく観ると崩れたコンクリートやひび割れた壁など、痕跡は残っているのだが、しかしひとつとして変わらないものはない。これらもいずれ消えてしまう。あらゆることが記憶の片隅に追いやられ、断片となり、消失する。だからこそ人間は様々な形で生きた証を残す。 それがたまらなくせつない。

通り過ぎる老人が一瞬祖母に見えたりして、しかしあたり前だが人違い。下手すると自分の親よりも若かったり...。

自分もいつか、もうこの世界から消えてしまう、その事実が言葉でなく、何か体全体にずしんと食い込んで来るようになった。

5/17

ファッツ・ドミノを久々に聴いていて、こういうピアノ気持ち良いなあ...と思い、あ、でもニューオリンズR&B、ブキウギピアノと簡単に言うけれど、ニューオリンズと言えばジャズもそうだし...それがいわゆるスタンダード(ジャズのポップス的側面)で味付けになったりするのも別に普通のことだったと...頭の中でちょっとしたアメリカ旅行。

上の曲は、14歳の頃ハマってしまったいわゆる50'sの「スタンダード」の名曲達のひとつ。ゴージャスなアレンジ(この曲はピアノとホーンが印象的)、華麗なボーカルスタイル...今聴くと、ブラックミュージック(特にニューオリンズもの)からのフィードバックも大きかったのではないだろうか。アメリカの音楽というのは、黒人が白人に影響を与えているのはもちろんだが、白人が黒人音楽に大きな影響を与えているという要素(たとえばサザンソウルにおけるカントリーの影響)ももちろんあり、実際はケースバイケースで色々あって、簡単には書けない。
ひとつ言えるのは、(結果的とは言え)それがアメリカの音楽をとても豊かにしているということ...。

いやぁ...当たり前のことばっかり書いてますな(苦笑)。

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by penelox | 2005-05-17 23:34 | Jazz/Standards

The Thrill Is Gone / Carmen McRae

5/11

生徒さんも色々で、なかなか疲れる、適応するのが大変(苦笑)。

なんと言うか...15,6才である程度その子の能力、可能性がわかってしまうというのは、ちょっと悲しい。無限の可能性とかだったら良いのだが、この環境で、この性格、考え方だったら、まあだいたい予想がついてしまうと言いますか...。いや、のびしろはあるのだが、環境と本人の性格ゆえに、今ここにいる限りでの限界も見えてしまうのだ。そこで無限の可能性を...とか言ってますます本人を泥沼に追い込んだ経験もありましてね、前にも書いたかも知れないけれど。だから割り切らないと仕方ない局面も出て来る。もちろん大学に入ってからの出会い、本人の自覚、環境の変化...色んな条件が重なって、いい方向に伸びて行って欲しいけれど。

たとえば音楽に対しての反応ひとつをとってもわかることは多い。色んな面白い音楽、知らない音楽を紹介しても、それにおもしろそう...と、どんどん食いついて来る子もいれば、むしろ劣等感を刺激してしまって逆効果の場合もある。逆に、先生、僕はこんなこと知ってるけど先生知らんでしょ、だから僕の勝ち! みたいな、ホント不毛な対抗心にのみ情熱を燃やすような、ちょっと心の狭い子。この年代の子のバランスの悪さ、不安定さは当たり前なのだが、唐突にそういう場面に出くわすから大変。そういう子にあれやこれや言うよりも、彼のプライドを傷つけずに成績を上げようという気持ちにさせるにはどうしたらいいかを最優先に考えるしかない。ホントは人格的部分に成績が上がらない要因があるのだが、そこをあげつらっても逆効果だったりする。だから、優越感や差別的感情みたいな、子供に潜むある種の悪魔的感情(ちょっと言い方が極端だが)を利用した方が効果的だったりする。成績上がったらあいつら馬鹿に出来るやろ? とか...コンプレックスに訴える訳だ。実にしょうもないやり方だが、そういうやり方じゃないと上がらない子もいる。悲しいがこれが現実。

成績が上がりさえすれば何でも良いとは決して思わない。しかし成績を上げることで、そこから違う景色が見えるはずなのだ。家庭教師を頼む子には、自己変革能力、自分で自分をある種マネジメントする能力に欠けている場合が多くて、そこをなんとかしないと結局同じなのだが、とりあえずは違う風景が見える場所に立つことで自分を見直すことが出来るきっかけにもなるかも知れない。有数の進学校でコンプレックスのかたまりになっている子。ふやけた大学付き私学で悩んでる子。おんなじ指導は出来ない。だから難しい...。

夜中に「ガッパ」をやっていて、ぼお〜っとしながら観ていた。なんとも腰が砕ける珍妙な主題歌。いかにも怪獣ブームに便乗した特撮。戦後に残っていた安易な南の島幻想。ウルトラセブンと同じ昭和42年にしては、まだ38,9年的ムードをひきずっている。だが、だからこそ子供の頃は結構好きな映画だった。幼児の頃、欲しくても買ってもらえないおもちゃの中にガッパもあった。高度経済成長が翳りを見せはじめる時期よりちょっと前。手に入らない永遠の夢がまだ画面に刻み付けられた昭和40年代初めの日本映画。やっぱり自分が生まれた頃の作品は特別である。ストーリーも素直な親子愛がテーマで、決してカルトな珍作、というものではない。

だからここでのみうらじゅん氏の、子供の「ガッパ怒る」のセリフばっかりあげつらって笑う、いかにも80's風な切り口も、なんか今となっては妙にレトロに響く。もう何度も見なれた光景。今の若い人はかわいそうだと思うのはこういう時。この20年、この手の「B級映画」に対する見方、視聴態度はまったく変わらず澱んだまま、新しい視点も提示しないまま、ひたすらコピーのコピー、そのまたコピーになっている。焼き直しの劣化コピー的視点を従順に、ただ受け身的に消費するのはつまらない。しかしそれに気付く知識もなければ、受け入れざるを得ない...このサイクルが好ましいと思えない。それより、何が今と違うのか、何がこういうものを作らせたのか、映画産業の盛衰も含めた社会背景とかの方が重要だし面白いんだけれど...まあそれはどうせ自分で調べるんだからええか(苦笑)。

5/12

相変わらずバイトは大変だが、参加打診のコンタクトも進行中。
新レーベルのコンピ、また参加承諾をある方からいただいた。これは凄いコンピになると思いますよ。何しろ元Jetsetのあの方は当然として、元エルレーべルのあの方、この方が参加に意欲的なのだ。ひとりは"You Mary You〜"の方。もうおひとかたは、「いつも」というお名前で活躍された方。
そしてアメリカはシアトルのあのバンドの方(REMのサポートメンバーでもある)も録音する時間がうまく取れれば可能性がある。実はまだまだコンタクトしたい方はおられるのだが、そろそろ一枚のCDに収まるかどうか危うい。

こういう、仕事(というには金になってないが)とは別に聴いている音楽、ここ数日はジャズ/スタンダードのボーカルもの。カーメン・マクレエは、ビリー・ホリデイ、サラ・ヴォーン、エラ・フィッツジェラルドと並び称されるジャズシンガーの大御所。
でも、昔はもひとつ印象に残らなかった。濃厚でグルーヴィーな(ソウル寄り?)サラ・ヴォーンの熱にあてられて、他はあまり聴いていなかったと思う。おだやかに聴けるようなタイプのジャズ自体、ちゃんと聴いてられなかったからな...。

で、最近聴いて、なんで若い頃あんまり聴かなかったかわかった気がする。声質が凄くなめらかだからだ。でもそれが今となってはシルキーというか、すーっと入って来る。心地良い。この曲はチェット・ベイカーのも好きなのだが、それとはまた違う味わい。


5/13

夜中帰って来ると目に入る阪神の復刻版ユニフォーム...なつかしい! !
田淵、ブリーデン、ラインバック。はたまた掛布、岡田、小林....そんな時代を思い出す。

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by penelox | 2005-05-13 23:41 | Jazz/Standards

Lover Come Back To Me / Dinah Washington

from album "Dinah Jams" (1954)

5/4

やらなきゃいけないことがたくさんあるにもかかわらず、連休という世間のムードに引っ張られて、処理能力が極度に低下する...。

ビデオでコンプリートしているのに、DVDも多数持っているのに、またしてもウルトラセブン連続放送に涙している阿呆は私です。仕事もあるので、合間合間だが、それでもやはり新たな発見や感動がある。

姪っ子が来ている。彼女のせいで私のパソコン、プリキュアのシールだらけになってしまった。でももう5,6才ともなると、そんなには寄って来ない。まあそんなもんなんだろうな。都合の良い時だけ寄って来るのだが、ウルトラセブンがミクロ化して松坂慶子の鼻の中から入って行くシーンにびっくりして逃げて行く。で、恐い恐いを連発する割にまた戻って来るのだが。

5/5

色んなアーティストの方々にコンタクトを取っている。
コンピに参加していただく基準は、良い曲、良い音楽をやっていること。まあ私の中で、ということなんで、とてつもなく漠然としているとは思う。かなり説明が必要かも知れないけれど、それはコンピを聴いていただければわかるのでは!

コンピを作るというのはまた自分の作品を作ったりとは違う、刺激的な行為である。何よりまず、入って来そうなアーティストどうしのバランスも考える、というのが普段ないことなので面白い。まだ曲をいただいていない段階で、それぞれのアーティストの個性について色々思いを巡らしながら、コンピを色々と夢想出来る。これがまず、楽しくて仕方ないのだ。

そして、うまくやればそのレコード(CD)が全体としてひとつのメッセージになる。もちろん私が作る音楽ではないものが殆どで、皆さんそれぞれが個性的だし、きっと当然スタイルは違って来るはずだ。また、私のそういう考えなども全く無関係に提供して下さるはずである。つまり想定外(笑)の要素が多いはず...。で、それが良いのだ。アドリブセッションみたいなもので、それで逆にがぜんやる気に火がつくといいますかね。

連休に関係なく仕事、仕事。
しかし今日の仕事場所、殆ど甲子園球場のライトスタンドみたいだ...。誰がバッターボックスにいるのかさえわかる(笑)。

移動中、ずっと聴きたかったダイナ・ワシントンのCDを購入。しかし夜中聴いていたのは、Ma Rainey(マ・レイニー)。たぶん1928年の録音。この方は「ブルースの母」らしい。なんかこういう感じの称号の人も色々いるんだろうなあ...。

しかし、ブルースというのも、初めて本格的に聴いたのはもう16,7年前だけれど、その頃からしてもだいぶ印象は変わった。聴けば聴くほど日本でブルースやってる方々からどんどん自分の「ブルース」観が離れて行くのが寂しいところだが。そういうもんなのか?っていう疑問ばかり募って来るのだ。
まあ、これについてはまたいつか書こう。

5/6

今日は甥っ子の子守りと仕事。例の事故のせいでJRは宝塚〜伊丹間が不通(もちろん尼崎まで不通)。そのため、阪急で遠回りして行く。

あの脱線事故があってから置石をする奴が後をたたないのだそうだ。ついこないだもうちの近所の線路であったらしい。どういう心根なんだろうか。そんなことで世間にアピールするぐらいしかやることがない、ということなのだろうか。自分でやってて情けなくならんのかね、まったく...。

甥っ子は姪っ子とは逆に一番寄って来る時期のようだ。あまりに遊び過ぎて疲れたようだったので、もう寝るか?ときくと、自分で毛布をもって来て、私の上に乗っかかってさっさと寝てしまった!

わしゃ敷布団かぇ!
それにしても重たくなったのぉ...。

ダイナ・ワシントン、1954年の録音。ジャズの黄金期というのは、どうやら50's全般で1960年頃まで、というのが一般的らしい。b0022069_1959576.gif何故か、っていうのはよくわからない、まだ勉強不足だから。しかし知ってる限りでも、良いなぁ...と思うものはその時期が多いような気はする。

また、彼女自体は「ブルースの女王」と呼ばれているらしい(!)。けれど、あんまり泥臭さは感じない。なんか元気いっぱいではつらつとしている。なんせこの時まだ30だったようだし。まあこれは一応「ジャズ」だからスタイルを変えているのかも知れない。

ジャズとブルースの関係というのも、最近気になるところ。


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by penelox | 2005-05-06 23:45 | Jazz/Standards

At Last / Etta James

重苦しい気分。

JRが脱線事故の後、すぐに置き石の可能性に言及したのがものすごく嫌な感じ。JRは民間だけれどもともとは国鉄だ。なんかそれがどうにもお役所の昨今の危うさを連想させて不快。どうしても親方日の丸的な、傲慢さ、意図的な問題隠しに映ってしまう。あんなJR史上最悪かというような大惨事なのに、組織ぐるみの隠蔽体質というか。この数年目につく役所の体質(大阪市とかね!)に実に似ている...事故直前の伊丹でのオーバーランだって本当は40メートルなのに8メートルと報告していたらしいじゃないか。
その口裏合わせを運転手と車掌がやってる最中にあの事故が起こったとか...。

それは、過剰なまでの処罰(ミスに対していじめじみた「日勤教育」というのがあるそうな)を恐れるがあまり...ということなのらしい。

阪神間は路線が阪急、阪神と全く競合するので、スピード、便利さで勝つため車両の軽量化、過密なダイヤが図られていたようだ。料金的には負けるから、スピードで勝つために無理を重ねた...ということが推測される。そしてあの福知山線、路線敷設自体相当古いはずで、カーブの部分は安全性という意味で、現代のスピード化に対応した作りになってないんじゃないだろうか。JRは全国的にそういう、明治、大正の頃から基本的に変わってない危険な箇所が相当多いんじゃないだろうか。

後になればなるほどゾッとする。
ホント、震災もそうだったが、いつ、どこで殺されるかわからないのだな...。


やはりあのJRの脱線事故の影響で、夜の電車がえらい混んでいる。目の前で本を読んでいるサラリーマンの、その本がえらい低い位置で、こちらの顔にあたりそうなのが恐い。突然車両が揺れたら顔を突かれそうで気になる。しかし、実際脱線なんて起こったらそんなもんでは済まないんだろうが。

色んな考えがグルグルと...結構滅入ります。
阪神間のど真ん中であんな悲惨な事故が起こった、とても無関心ではいられない。
ましてあの快速はよく使う。時間が時間だったら...。

こういう重苦しい気分の時に聴きたくなるのは、力強いがどこかはかない、現実と夢の間を浮遊しているかのような、こんな歌。b0022069_23532591.gif


ブルース? ジャズ? ソウル?
悲しいのに暖かい...たぶん、その全部だからなのだろうな。


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by penelox | 2005-04-27 23:45 | Jazz/Standards

What Are You Doing The Rest Of Your Life / Sarah Vaughan

from album "Sarah Vaughan, orchestra arranged and conducted by Michel Legrand"


今日は朝から姪っ子の発表会を観に行く。

子供は元気。ホーントに元気(^^;)。でも、きいてないようできいてるのか、ちゃんと言われたことをやって、特別(幼稚園児としては)破綻もなく劇や合唱が進んで行くのは凄いなぁ。メタメタなことをして進行を中断させてしまう程個性的な子ってのは、今時ってそんなにいないものなのか、それとも、そういう子は最初からこの幼稚園にはいれないのか...もし後者だとすると、なんか複雑な気分だ。

昼食時に、姪っ子に、何であんなにたくさんのセリフ覚えられんの?ってきくと

「ちゃうねん。あれは先生が言った通り言ってるだけやねん」

と、分かったような分からんような返事。

自分の子供の頃って、全く場に馴染めない子、集団生活が出来ない子っていうのは必ず一定数いた。小学校の時なんかは普通にクラスにそういう子がいて、そんな子をどうやってみんなでもり立てて行くか、みたいな雰囲気が自然とあった。

でも今って、もしかしたら、もう最初からそういう子を一緒に入れないってこと? 全く別の環境に置かれるってこと?

...まあでも、最近の医学の進歩によって、昔は単に馴染めない子、みたいな判断がなされてたのが、もっと突っ込んだ医学的診断がされるようになって、より専門的な治療、教育が行われるようになっているのかな?そういう子たちを集めた保育園や施設も増え、地域社会ぐるみの取り組みも活発になっているらしいし。

だから、昔と今でどっちが良い、なんて、簡単なことは言えないけれど。
ただ、ちょっと気になったのだ。


夕刻より仕事。終わって雑事。そして録音に関してのチェックなど。

ここのところ、完成した曲を聴いては落ち込む。こういう状態はしかし毎回録音の度に起こることで、これがないと向上心も努力も生まれない...にしても、もう少し自分のアタマで鳴っている音楽に近付かないものか。目指す音楽の完成は果てしなく遠いな...。

今回作っているアルバムは、ゴチャゴチャしないようにしたい、ずっとそう考えているのだが、なんか元気がないような気もする、本質的なところで。出がらしみたいな作品になってないか、不安なのだ。

売り上げに関してはもうそんなに悩んでいない、という部分もある。と言うより、悩んでも何も答が出ないから(^^;)。もちろん出来るだけたくさんの方に聴いて欲しいし、そのための努力は最大限するつもり。しかし、そんなことより、本質的なところで、ある何かを掴んでいるかどうか、そこに尽きるのだ。多少ピントがズレていても、そこだけはどうしてもクリアしたい...。しかしそのためには...。

7曲目"Light"に、ギターを足したり、ボーカルを加えたり、効果音を足したり、と手直しのアイデアが色々浮かぶものの、時間がない。集中力も足りない。歌詞は気に入っているのだが、音がその歌詞に説得力を与え切れているかというと、疑問。

モッドのある部分。ソウルのある部分。パワーポップのある部分。アメリカンミュージックのある部分。ネオアコースティックのある部分、ニューウェーブのある部分...そんな色んなある部分がガラスの破片のように食い込んでいて(作ってる本人は痛いんだけど)、聴く人からすると色んな角度から光に当たってカラフルに輝いている多面体。色んな要素を私なりに再構成した私しか作れない表現。

これが完成したら、何の悔いもないのだが。
苦しいなあ...。

久々に中古レコード店で、下のCDを購入。サラ・ヴォーンとミシェル・ルグランの共演盤。サラ・ヴォーンについては、こないだ書きましたね。ミシェル・ルグランはフランスの作曲家として、特に映画音楽で知られる人です。「シェルブールの雨傘」が一番有名なのかな? ウォーカー・ブラザーズによるカヴァーがメチャ好きでした。

このCD、一聴すると、非常に巧妙に出来た映画音楽に(若干無理目な)難しい歌メロが乗っている感じ。普通の歌手では全く捉え切れない感じがする。ここでは声が素晴らしいので良い感じに聞こえるが、正直言えばわかりにくい。アレンジはすごく豪華だが、あまりキャッチーとも言えない...。ルグランって、もっともっと下世話なメロディーを書くと思っていたが、そうでもないのかな。曲によるのかな?
まあこのへんは勉強不足です。
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一回聴きの印象としては、歌メロを主体に組み立ててない難しい楽曲を、物凄く上手い人に歌わせた、そんな感じです。あんまり面白く無い時のエルヴィス・コステロ(彼は自分で難しくする訳だが。誤解なきように、私はコステロは非常に好きだが、実験が時に正直楽しんで聴けない時もある、ということです)を思い起こさせる。

しかしこれも、もっともっと聴きこめば、見えてくるものもあるのかも知れない。


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by penelox | 2005-02-10 20:29 | Jazz/Standards

What The World Needs Now Is Love / Sarah Vaughan

from album "Pop Artistry"

6曲目となる"Gentians"をミックス。この曲はピアノ主体、と言っても別に私はピアニストでも何でもないので、ダンダンダンダン...とコードを連打してるだけだけれど。リズム楽器に終始しているというか、"The Real Her"や"Springtime"、前のアルバムの"Mrs.Meadow Rue"みたいな感じ。ただ、もう少し落ち着いているかも知れない(だんだん元気がなくなっている? いや、そうじゃない、と思っているんですがね^^;)。

ボーカルがビーチボーイズの"Friends"あたりの感じというか、左右からスキャットが入って来るのがちょっとこういう曲としては毛色が違うかも知れません。

ああでもないこうでもないと、色々とやって、何とか完成。ポップとして、新鮮かつなつかしいという、面白い感じに...なって来ているかな?? この曲は、しばらく寝かせてみないとわからない...。

新鮮かつなつかしい。これが私の欲しいものの大きなひとつである。それをなし遂げている曲がある。

上の曲は、偉大なるジャズシンガー、サラ・ヴォーンによるポップカヴァーアルバム"Pop Artistry"の一曲。実は、初めて買ったジャズシンガーのレコードなのである。買ったのは20年前、以来、聴くたびに常に新鮮かつなつかしいというのは、殆ど奇跡。

もっと奇跡なのは、これのリリースは、それよりさらに20年前、今からだと40年前だということ。なんとタイムレスな音楽であろうか。

....と書いていて、アマゾンを見たら、驚きの情報が。
何とこのアルバム、今、「旬」なのであった。フジTVの月9ドラマ「不機嫌なジーン」に、このアルバムの名曲「ラヴァーズコンチェルト」が使用され、このアルバムまでCDで再発されているというではないか!
たぶんTV局に問い合わせが殺到したんだろうな。

アルバムタイトルはその曲のタイトル"Lovers Cocerto"になっていますが、ジャケットはオリジナルの"Pop Artistry"ほぼそのまま。何故か"Artistry"の"istry"の部分が切られて"Pop Art"になっているのがいやはや、ですが(^^;技巧としての凄さ、という意味で、使い古された"Pop Art" という言葉より"Pop Artistry" の方がかっこいいと思うのだが)。

上のバカラックの曲も収録されてます。曲数が何故か減ってますが、良いアルバムです。ぜひ聴いてみて下さい。

下の画像のうち、上が1965年リリース、私1985年購入の"Pop Artistry"。下が最近出た"Lovers Concerto"。ね、似てますでしょ?

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0006TPH26/qid=1107669549/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/249-0473985-9178759
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by penelox | 2005-02-06 21:25 | Jazz/Standards

Angel Of The Morning / Nina Simone

from compilation "Ain't Got No / I Got Life..."

少し時間が出来たので、またミックス。
5曲目"Colour"を、バッキングVoを再び録音しながらミックス。

これは、ゆったりした、(自分にとっての)ネオアコースティック的色合いが一番強い曲である。

2時間ほど、ああでもないこうでもないと作業...。

なんとかうまく出来た!

終わるとちょっとガクッと来てしまった。疲れが出たのかな...。
こういう時はテンション高いのを聴く気が起きない。柔らかく包んでくれる、ゆったりとした音楽はないかな...

あった、あった。
ニーナ・シモン!

 
本格的に知ったのは、昔TVでやってたエド・サリバン・ショーでの若い頃の姿で、それ以来聴きたいのに、いつも手ごろなレコード/CDが見つからず、どうもタイミングが合わなかったニーナ・シモン。

ジャズ、ブルース、ソウル、フォーク、クラシックを完全に消化し、ピアノの弾き語りでつまびき出されるその音楽は唯一無二、とてつもない存在感だ。"High Priestess Of Soul"(ソウルの高僧)、"Dr.Simone"と称されるこの黒人女性、生き方そのものがものすごく興味深い人物。この人もThe Staple SIngers同様、公民権運動/黒人解放運動、ベトナム戦争といった時代の波に刺激を受け、単なるジャズシンガー/ピアニストからジャンルを超えたアーティストに変貌していったようだ。残念なことに2003年4月に逝去。

このコンピは、いかにもワゴンに入ってるような廉価CDの安っぽい作りだが、入っている曲は安っぽいなんてとんでもない、どれもじっくり聴かなきゃ申し訳が立たない。それぐらい良い音楽だらけ。

これは71年のアルバム"Here Comes The Sun"(ビートルズのカヴァー曲)の中からの一曲。これはジェームス・テイラーの曲。朝の陽光が窓から入って来るような、爽やかな名曲。

しかし、この人が歌うと、どんな歌も全部別の意味を持って来る気がするから凄いな...。か細さとは対極にある、喜びも悲しみも、そして怒りも何も全部包み込んだ上での、極太のボーカル。良い音楽とは、聴いた人に、何かを学んだ気持ちに、作ったその人の人生を疑似体験させてくれるようなところが凄いのではないだろうか。それこそが音楽の効用になり得る部分なのではないかと。

ここに彼女のオフィシャルサイトがありますんで、彼女の足跡をぜひ御覧下さい。

http://ninasimone.com/welcome.html


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by penelox | 2005-01-31 23:06 | Jazz/Standards