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My Reflection on XTC(7)

1/29

殆どmixiがメインになってしまっていますが、こちらも必ず更新はして行きますので、ヨロシクお願いします!


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Generals And Majors / XTC

from album "Black Sea"

アルバム2曲目はこれまた、シングルにもなった"Generals And Majors"。
コリン・ムールディングのペンになるこの歌、彼の持ち味である素朴な手作り英国風味のメロディーをニューウェーブ・ディスコ的裏打ちドラミングと、深みのあるリフで重厚に仕上げた、という感じでしょうか。とにかく口ずさみ易いシンガロング・タイプなポップソング、しかし歌詞は何とも象徴的。 シングルはたぶんアルバム・バージョンより短いんじゃないでしょうか。これ自体は持って無いのですが、コンピLP"Waxworks"でも愛聴したものです。

第三次世界大戦への不安も匂わせる、冷戦下、1980年のクラシック。当時はコステロもジャムもクラッシュもそうだったけれど、パンク/New Waveから出発したバンドが成長し、世界に目を向け始めた時期。本当に「世界/社会」「戦争」に関わる曲が多い。あまり社会や世界についての言及がなかったXTCが、この4枚目に来て、いよいよ本気で向き合い始めた事を思わせる。

シングルB面に収録されているのは"Don't Lose Your Temper"、ボーナスシングルに"Smokeless Zone"; "The Somnambulist"。この3曲いずれもCDには収録されていましたが、今はどうなのかな? パートリッジによる"Don't Lose Your Temper"。 ぶっ飛んだ変態パンクポップは、ビー・バップ・デラックスにも通ずるぶっ飛び感覚をモータウン風ビートでコンパクトに纏めた感じ。これと似た感じに映画"Times Square"に使われた"Take This Town"なんかも挙げられるでしょうか。 "Smokeless Zone"もムールディングの英国風味が光る佳曲。アレンジの妖しいパーカッションがちょっとマガジンのラストアルバムっぽい...というのもわかりにくい比較ですが。 "The Somnmbulist"は、パートリッジの環境音楽風というか、ミニマルミュージック趣味がまたしても、同時期のニューウェーブ・バンドにはなかなかない側面を見せつけている。本当に引き出しが多い人。 プロモではヴァージンの総帥、リチャード・ブランソンも登場。モンティー・パイソンのあるコントを下敷きにしていたと記憶しているが、未確認...。

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しかしどうして80年代初めの中高時代というと、東西冷戦を思い出すのだろうか。
これはきっと、朝日ジャーナルを熱心に読んでいたからなのだと思う。世界への窓を渇望していた15歳だったから。

あの頃は、バブルの数年前で、飽食日本、ということが言われ始めた時期だった。日本社会は高度経済成長期がほぼ終わりを迎え、いわば高度消費社会が到来するという時期で、メディア的には世代交代。いわゆる団塊世代が実権を握り始め、ある種戦時中の「ぜいたくは敵だ」の逆を行く「貧乏は敵だ」みたいなムードを煽るような風潮になりつつあった。そう言えばビートたけしの「赤信号、みんなで渡ればこわくない」とかもこの頃だし、渡辺和博がビンボーとか、マルビとか、差別化遊びをやり出したのもこの数年後である。そういう、それ言ったらダメでしょみたいな「ホンネ」主義が、いっせいに堰を切って溢れ出て来たのがこの時代でした。

嵐山光三郎の「軽薄短小」
糸井重里などのコピーライター文化
「へんたいよい子新聞」
「YMO」
「スネークマンショー」

これを書くと多々誤解を招くかも知れないが、当時は本当に心の底からこれらが嫌いだった。今はどうかと言えば、時代のものとして懐かしさや、一定の理解/評価とともに、心の中に居場所を見つけた、という感じ。あの時代、あの人達がああなった事にも理解は出来る、という事だ。

何故当時嫌いだったか、理由は非常に簡単である。
体制に石を投げてたはずのこの世代のいい加減な変わり身が許せなかったのである。
戦争ごっこに付和雷同的に加勢していただけであり、個人として自己を反省(総括?)もせず、ただの消費文化の走狗になり下がっているところが、人格形成のモデルとして大人を見ていた者の目には、反発の対象となったのだ。

上にも書いたが当時、私は熱心な朝日ジャーナル読者であった。もちろん、この年の知識ではとても完全に中身を理解し切ってはいなかったけれど、ただ、枕元に親父が買い続けたバックナンバーがあったせいで、昭和30年代当時からの「政治の季節」を一生懸命後追いしていたのだ。自己形成のまっただ中、熱い何かがいつも出口を探してもがいているような年代である。当時の自分からすると、そんな時代に身を置けた、熱いものに真剣に夢中になれた若者が、正直うらやましかった。物凄いスリルを感じて、毎晩ページをめくっていた訳だ。同世代は誰も見つけて無い遺跡を独りで掘り起こしたような気分だったのである。

だから、当時の若者がなんで10年かそこらでこんな簡単に消費主義の申し子みたいな態度が取れるのか、混乱したのである。余裕綽々で、「おじさんは怒っているんだゾ」とか、フザケた事を嬉々として抜かす、そのムードが耐えられなかった。もちろんその理由はおいおいわかって来たのだが。

もっと許せなかったのは、この中年達の変わり身さえ知らない当時の同世代 - 中高生の無知蒙昧。この世代に弄ばれてるだけで、何の主体性もない、ちょっとでも真面目に物事突き詰めたら「ネクラ」のレッテル。そんな周りに対する違和感に抗する事が出来ず、お前ら何でそこまでモノを知らんねんと憤っていた。YMOの言う事なら全部正しいと思っているようなしたり顔の周りの中学生を、ハナで笑っていた。もちろん直接言うことはなかったが。

とまぁ、要するにずいぶん遅れて来たアングリーヤングマンで、それが惨めに思うことにまた腹を立てているという、まあどうしようもなかった。しかし当たり前だが私の知る限り、そういう若者は結構いたのである。

で、たとえば、聴く音楽の幅がいつまで経っても広がらない場合、そういう人間はたいていあの「尾崎豊」的な動きに吸収されて行った気がする。とは言え、これは環境とタイミングの問題が大きかったので、それを今どうこう責めるつもりはない。
まあ要するに、急速に日本がローラーで新しい社会へと強引に区画整理をしていく中、ごく少数派にとって居場所は殆どなかったのだと思う。
残る選択肢は、自分で自分の居場所を作ることだった。

こんなケーハク文化の一方で、実際あの時代は、ロン-ヤスと言われた中曽根/レーガン路線により、冷戦の緊張が高まった時代でもあった。また戦時中の捕虜虐待や人体実験などに関しては、あの時代になって明らかになった事も多く、大平洋戦争中の旧日本軍の残虐行為を暴いた本が相次いで刊行されたり、反戦運動、憲法九条改正反対の動きの高まりもあったのだ。だから前述のジャーナルを読めば、当時の「ケーハク」というものが、実は世代闘争であった事、戦後から綿々と続いていた動きが、その時期の高度消費社会の完成によってうやむやにされつつあった事...これらを中学生ながら察知する事は出来たのだ。それは、自分が回りとは違うぞと強く思えるきっかけ、アイデンティティーの一部になった出発点でもあった...そんな事をつらつらと、これが人格形成期にあった事を思い出すのだ、良い悪いではなく、ただ自分の原点として。

絵の世界への曖昧な夢から決別し、ジャーナリズムに目覚め、海外に出ようと強くと思い始めた年。彷徨う心の出発をどうしても思い出す年なのだと思う、1980年は。

XTCのこのアルバムに出会ったのは実はこの年ではない。しかし、数年後に手に入れた時、リリースされた年を見て、そして描かれた音楽で驚き、そして許された気がしたのだ。自分が感じてた事は世界に通じていたのだと。

自分の言って欲しい事を代わりに言ってくれたと思わせる-"Black Sea"は、ロックのある大きな魅力であるその側面を、初めて感じさせてくれたレコードでもあった。
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by penelox | 2006-01-29 05:15 | New Wave

My Reflection on XTC(6)

1/26

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Respectable Street(single) / XTC

from album "Black Sea"

またしつこくこのアルバムに戻ってしまいますが...。
この一曲目"Respectable Street"、シングルカットもされているが、こちらは再録音の模様。 シングルでは、イントロのピアノがなく、いきなりあのささくれ立ったギターで始まる。また、"Sunday Church and they look fetching..."のところでパートリッジが"Ahhh...."と叫ぶ。後はどこが違うんだろうか...。テンポもちょっと早いかな? 今聴くと、歌い方も微妙に違うかも知れないことに気付いた。なんかアルバム版よりラジオセッションぽくもある。

B面は"Strange Tales, Strange Tails"、これはジョン・レッキーとパートリッジのプロデュース。だからか、このアルバムのヘヴィー感はない、「ストレンジ」な曲。でもかっこ良い。変態テクノ・パンクと言うべきか。 もう一曲はムールディングの"Officer Blue"。プロデュースもムールディング本人。確かこの頃別ユニットThe Colonelもやってたと思うので、そこから外れた曲なのかな...? これも変態パンク・ファンクなリズムやカッティングがオモロい曲。

これもしかして、当時の空気...ギャング・オブ・フォーとかの音楽にも触発されてるのだろうか。XTCはいつもシングルB面が一際興味深いなぁ...。

プロモも面白い。この頃のパートリッジの勢いがよく出ていると思う。
考えてみると、"Black Sea"って4枚もシングルカットしたんですよね...。

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年末からずっとXTC。
これは、別の言い方をすると、苦しい時のXTC頼み、的状況であって、実は煮詰まっている。なんとかトンネルから抜け出そうとしている感じ。

でも、結構この煮詰まり状態が好きだったりもする。これを乗り越えなければ俺、潰れるなぁ...というのがあると、俄然燃える、というのもあるのだ。逆境の方が甘美というか、生きてる実感があるというか。


ここからまた脳みそが無意識の中でどんなアイデアを拾って来るか、期待しているところもある。
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by penelox | 2006-01-26 05:15 | New Wave

Book Of Brilliant Stings / The Penelopes

from album "Eternal Spring"

1/25

11月末からのこの二ヶ月で読んだ(現在読んでいるのも含む)本。移動時間はとにかくひたすら本を読んでいたのだが、これが結構貴重だった。

どの本も示唆に富み、たくさんのインスピレーションを与えてくれる。ただただ面白い。脳みそに効きまくり。

一冊ずつ、何か書いてみたい(レビューなんて、おこがましい)のだけれど...時間がない...。

「これでもイギリスが好きですか?」林信吾(平凡社新書)
「仁義なき英国タブロイド伝説」山本浩
「不屈のために」斎藤貴男(ちくま文庫)
「機会不平等」 斎藤貴男(文春文庫)
「無情の宰相 小泉純一郎」松田賢弥(講談社アルファ文庫)
「ご臨終メディア」森達也・森巣博(集英社新書)
「プロ野球 トレード光と陰」 近藤唯之(新潮文庫)
「プロ野球 監督列伝」近藤唯之(新潮文庫)
「江川ってヤツは...」グループ「江川番記者」(文春文庫)
「満州帝国」太平洋戦争研究会 編著(河出文庫)
「石原莞爾 その虚飾」 佐高信
「あの戦争は何だったのか」保阪正康(新潮新書)
「日本の文化ナショナリズム」 鈴木貞美
「依存症の女たち」 衿野未矢(講談社文庫)
「私から愛したい。」 藤堂志津子(幻冬舎文庫)
「怪獣な日々 わたしの円谷英二100年」 実相寺昭雄(ちくま文庫)
「ザ・フェミニズム」 上野千鶴子 小倉千加子(ちくま文庫)

上の私の曲、本にちなんで挙げたのだが、もともとはSimple MIndsの"Book Of Brilliant Things"のもじり。
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by penelox | 2006-01-25 23:59 | The Penelopes関連

Invisible Man / The Penelopes

from album "Inner Light"

1/23

忙しい。余裕がないのがとにかく辛い。
mixiで色んな方のページをのぞくぐらいしか出来ない。情けない。
世の中には素敵な方が一杯おられる。応援して下さる方もいらっしゃる。でも、今の自分は...。

作品がちゃんと出て、ちゃんと評価されて、ちゃんと売れなければ、存在していないのも同然である...完全に"Invisible Man"。
そう思うと情けなくなる事しきり。


より納得行く活動をしようとすると金が要る。
金の事を考えると仕事を断れない。
すると時間がなくなる。音楽が作れない。
楽器を手にしてじっくり曲を作る、というのがもう何ヶ月も出来ていないのだ。

この悪循環、板挟みでもうギリギリと言ったところ。
どこかでこれにケリをつけないといけないのに、抜けだせない。
悔しい。腹が立つ。



その一方でバイトを一生懸命やる事に充実感を覚えている自分もいる。
ますます音楽から遠くなる。
これではいけないと、音楽を聴く。

だが、救いのために音楽を聴く、というのも本当は好きではない。だから、こういう聴き方は自己嫌悪を助長するだけ。完全に道具として利用しているのが音楽に失礼な気がするからだ。

精神的に体調的にもベストで音楽に対峙したい、そうでないと適当な、バランスの悪い姿勢で、余計悪いイメージになるのがわかっているからだ。音楽は鏡で、だから調子の悪い自分がそのままそこに映るのが音楽に申し訳ない。

自分の救いのために音楽を作る、というのもあまり良い事だとは思わない。
結果的に救いになったのなら良いのだが、まず自分を救ってもらう事ありきで作るのは醜い気がしてしまうのだ。いずれにせよ主体たる自分がしっかりしなければ、良いものも作れないし、良いものもわからない。舌が麻痺していては味わえない。
しっかりしなければ。

入試まであと数日だが、こういう切羽詰まった時ほど、難しいし、その人間の持っているもの. . . 強さ、弱さが出て来る事を痛感する。逃げていて上手く行くのなら何も苦労はないのだ。
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by penelox | 2006-01-23 23:59 | The Penelopes関連

My Reflection on XTC(5)

1/20

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You're A Good Man Albert Brown / The Dukes Of Stratosphear

なかなか日記を更新しないのですが...
実は昔の日記で地道にやりとりを続けております。
12/22の日記の続きを今日1/20にまた書いたのですが(^ ^;)、
サラッと書いてしまいましたが、デュークス・オブ・ストラトスフィアーのビデオを観てしまい、刺激されてまた聴いちまいました...。

これがデュークスの"The Mole From The MInistry"のプロモ


b0022069_1248566.gif

...たまらないです。

b0022069_12485931.gifデュークスとは、80年代半ばにXTCが変名でやった架空のサイケプロジェクト。もっぱら1967-68年のサイケ・ポップのパロディーを徹底して追求、1985年リリースの"25 O'Clock"は、発売されるや話題騒然。XTCの当時のアルバム"The Big Express"を売り上げで食ってしまったとか。

私も出ると大慌てで買ったのを思い出します。これも確かに自分の中で大きな存在でした。60年代に入って行く大きな水先案内人的役割を果たした訳ですから。これ聴いてから本格的にビートルズに行ったんですよ!

デュークスとしてはもう一枚アルバムをリリース。後にアンソロジー(笑)がCDで出ました。 彼等にとっても影響は大きかったんじゃないでしょうか。b0022069_12501488.gif当時の"Skylarking"や"Oranges & Lemons"には明らかにデュークスの影がありましたし、この2枚の親しみやすさはおそらく60年代に再び触れた結果だったのだと思いますね。

何と言っても好きなのは、愉快な後期スモールフェイセズ/キンクス路線のパブロック風サイケソング "You're A Good Man Albert Brown"。

b0022069_12495671.gif

(mixiの日記を転載、編集)






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XTC中毒となっている今日この頃、"Black Sea"からちょっと飛んで、Dukes Of STratosphearに。

しかし"English Settlement"や"Mummer"、"The Big Express"も書かないでいきなりここに飛ぶとわかりにくいですな...またいずれ書きますので、しばしお待ちいただきたいです。

上にも書いてある通り、自分が60年代に本格的に入って行ったのはやはりこのデュークスがきっかけだった。たとえばビートルズを真剣に聴き込んだのも、この後だった訳で。

それまでビートルズをどう見てたかと言えば、自分のものじゃない、完全に前の世代のもの、という感じ。もちろん聴きたいけれど、しかしきっかけがない、もちろんジャムなどからフーやキンクスに行ったり、というのはあったけれど、特に日本では「オールディーズ」という括りでメディアに表出する、十把ひとからげな陳腐な世界が実にうっとおしかった...そんな記憶がある。

さらに、実際はちゃんと聴いてもいなさそうな(80年代半ば当時だから団塊世代の)中年がエラそうに決めつけで語る、(カブト虫の威を借る?)権威主義的しょうもなさがますます遠ざける結果となった。さらには、どのへんがビートルズ好きやねん!と罵りたくなるようなダサいバンドだらけなのも、またさらに遠ざかる原因だった。

要するに、日本の80年代に思春期を過ごし、センスある音楽を求めて行けば、それは60年代ではなく、New Waveだったのだと思う。もちろん、当時既に権威であった「60年代」への反旗を翻している事、それをことさらに強調する事で自己のアイデンティティとしていたNew Waveだからこそ、というのはあった。

そんな時デュークスが、実際の「60年代」がそんなものではない事をはじめて教えてくれた。リアルなもの、そして現代と切れて存在している訳ではない、New Waveの中にも60年代が基本DNAとして生きていることをXTCを通じて本格的に知ったんですよね。
そこで改めて、たとえばバニーメンが"All You Need Is Love"をやってる事を思い出したり、ワーの背後にある60'sモッド/R&B性など。はたまたティアドロップ・イクスプローズの背後にあるUSガレージサイケとか...こうやって80年代と並行して60年代を本格的に追いかけ始めた。時は1985年。


この事は、時代にこだわってる方...たとえば80年代やNew Waveを遠ざけて、我こそは90年代! とか言ってる人にもヒントになるのではないだろうか。どの時代にも良い音楽があるのだという事、良質な作り手の中で過去の音楽が生きているという事、それは80年代だから、90年代だから良いとか、悪いとか...そんな10年ひと括り的な視点をきっと解きほぐしてくれるはずなのである。

そういえば、こないだ「オースティン・パワーズ」をやってたけれど、私の兄と同い年のマイク・マイヤーズ、80年代への愛も相当あると感じた。地球破壊計画名がアラン・パーソンズ・プロジェクトで、息子にそれならワン・チャンにしろとか反撃されたり、コステロとバカラックが登場したりするのも、私的には60年代と80年代の幸福な出会いを感じずにはいられないのだ。60年代のみの偏愛ではこうはならない。それが、とても共感できるのだ。

しかし、映画中、フロック・オブ・シーガルズを「かもめのジョナサン」と翻訳するのはいただけない。もう少し80年代の音楽を調べておくべきでした。
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by penelox | 2006-01-20 23:59 | New Wave

And The Band Played Waltzing Matilda / Skids

from album "Joy"(1981)

1/15

終日仕事。
早く歌詞をチェックして送らないといけないのだが...。Lazy Catさん、本当に申し訳ありません。

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今回のアルバムはリリースするのにおよそ1年かけている。
昔はリリース予定を少しずらされると、もうイライラし通しだったが、今はもうそんな事もなくなった。まあ、自分で管理して進めているから当然なのだが。
しかし、ずいぶん気が長くなった。カリカリする事も減った。堕落したのか、成長したのか、自分では全くわからないけれど。作品を出すと、その都度自分が変わっている事に軽いシヨックを受ける。

何というか、音楽を世に問う、という行為の意味が、最初の頃とはずいぶん変質してしまった...そんな気はする。昔は、CDがお店に並ぶのが、嬉しくもあり、恐くもあり...興奮と困惑を同時にもたらすものだったのだ。

だが今は、並んでようが並んでまいが、もうあんまり気にしなくなった。
もちろん、あきらめた、というのではない(一瞬軽く悲しいのは事実だけれど)。CDというものが、店頭に並んだ瞬間に、ある意味自分のものではなくなる、その事実確認をいちいちするのが、もう時間の無駄、エネルギーの無駄に思えるようになったのだ。それはもう、自明の事として、受け入れられるようになったというか。
発売された瞬間に、さあ、後は頑張ってくれよと、送り出す感じ。それは、自分の曲が嫌いなのではなく、自慢の息子、娘だから信頼している、という感じ。

考えてみれば、リスナーの心の中で何がしかの化学反応が起こること...極めて根源的には、 聴き手の側に関してあったらいいなと思ってたのはそれだけだった。
だから、それが確認出来さえすれば幸せ、別に出来なかったとしても、それはそれで仕方ない。出来ようが出来なかろうが、また次の作品を作って行く方に集中した方が大事だと思うようになった。その方が、聴き手に対して誠実な気がするのだ、結局は。

いずれにせよ、ある程度の方向性は見えているし、所詮、外からの刺激を元に、自分が進もうとする方向で、より強度ある作品にして行くしかないのだ。何を表現したらいいのかと、フラフラしていた20代後半は、もう終わった訳だ。
何を表現したいか、今ははっきりしている。で、またいずれ、はっきりしなくなる時が来るのもわかっている。その時の準備もしとかないと、限られた時間が無駄になる気がするのだ。計画がびっちりあるぶん、そんな割り切りがとても早くなった、ということなのかも知れない...うまくまとまらないが(苦笑)。

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オーストラリアにホームステイしていたある生徒さんと久々に会う。殆ど一ヶ月ぶりか。また少し成長したみたいで、良かったなと思う。
今は、自分の音楽よりも、人にモノを教えている方が精神的に楽しいしラクだ。

お土産に、オーストラリアの音楽が入ったCDを貰う。
何とトップに"Waltzing Matilda"。
子供の頃に強烈な印象を残した映画「渚にて」に繰り返し出て来た名曲。

b0022069_13211281.gifその曲を聴いてまた思い出したこの曲。
スキッズのラストアルバムから。
あまりに前作とは違うけれど、その後のジョブソンのスコットランド民族主義から広がる汎欧州趣味のルーツという意味で興味深い。

静的なエネルギーに包まれたカラフルなイマジネーションが、これはこれで好きな作品。
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by penelox | 2006-01-15 23:59 | New Wave

My Reflection on XTC(4)

1/14

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Respectable Street / XTC

from album "Black Sea"

XTCのアルバムの聴き直し、さらに進行中。

今日は、1980年の4枚目、"Black Sea"。個人的には生涯最も強力なロックアルバム。
昔はあの、スティーヴ・リリーホワイトのスネア処理にばかりうち震えていたが、今聴くと色んな事が発見できる。

3枚目"Drums & Wires"までの軽さ、若さゆえのふてぶてしさ、冗談にまぶした楽観主義は消えている。
代わりに、より誠実に自分の表現に向かおうとする姿勢が深化。歌詞の深み、音の重厚さがアップ。曲構成は思っていた以上にシンプルでキャッチー、しかしギターは尋常でない。どの楽器も十分個性的で創造的。

どのくらい意識的だったのかわからないけれど、パンク/New Waveのコンテクストにとどまっていた前作から、New Wave以前のブリティッシュ・ロックの大きな遺産が、どーんと目の前に姿を現した感じ。それはビートルズのみならず、ツェッペリン、トラフィックといった70年代のバンド達も含めて。

こうやって、古さと新しさが見事に手をつないで行くところがブリティッシュ・ロックの醍醐味だということ、それを改めて感じずにはいられない。
黒い海とも言うべき、大いなる世界へと漕ぎ出して行く英国の若者達...。

実際この頃の数年、世界各国でのツアーに明け暮れる彼等、この"Black Sea"と次の"English Settlement"は、そのドキュメンタリーと言っても良いと思う。世界への旅がかえって英国色を高めたのか...そう思わせる曲がいくつかある。

イギリス郊外、中産階級のライフスタイルを皮肉っぽく切り取ったこの曲、古いレコードのスクラッチ音から始まって、一転、ダイナミックに展開。これまでのアルバム以上に英国ロックの匂いに貫かれているオープニング。

(mixiの日記より転載)
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それにしても、年末からXTCばかり聴いている。
たぶん原因は、借りて聴いている"Transistor Blast"に触発されての事。これは本当に興味深い作品だ。このちゃちな(良い意味)英国の古い玩具、お菓子の包み、マッチ箱...など、50〜60年代の古道具を思わせるデザインがまた良い。たぶん彼等がこういうものを目にし、愛でつつ育って来たのだというのがよくわかるから。

ただ、惜しむらくは、BBCセッションに関して。何故か"Black Sea"からの曲が収録されてないのだ。それぐらい、それまでの捻ったNew Waveから、弩級のロックバンドへと深化(進化)した感が今でもある、"Black Sea"は。もちろん自分の十代と重なりあうのも事実だが、それを差し引いてもこの強烈さ、この上り詰め感はまた、格別のものがある。単なるノスタルジーで聴けない、時を超えた何かがいまだにあるように思えて仕方ないのだ。だから、その時期のラジオセッションが聴けないのは残念。もしかして、まだ隠してるとか?


...まあ、音楽に関しては結局人生の半分以上、コステロとXTCをずっと追いかけて来た訳だが、今でもそれで良かったと思っている。彼等がいなければ、所謂New Wave(と総称できる当時の音楽)が、芸術的、知的な意味でひどく偏ったものになっていたと思うし、そのNew Waveという括りが消滅しても、ことさら音楽性を変える事なく存在し続けたのは、やはり、そもそもその音楽が時代を超えるスケールを持っていたから...これに尽きると思う。

最近の彼等の動向を熱心に追っている訳でもないのは、関心がないから、ではなくて、尊敬する叔父(いや、師と言うべきか?)を遠くから見守っている、という感じだ。
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by penelox | 2006-01-14 23:59 | New Wave

1983 / The Penelopes

from forthcoming album

1/13

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東京方面の皆様...に限りませんが!
来週1月20日以降、もし六本木方面にいらっしゃる機会がありましたら、ぜひこちらをのぞいてやって下さい。
現代画家の私の弟、渡辺聡が1/20より六本木のTaro Nasuギャラリーで行なわれる作品展に出品いたします。
こちらがTaro Nasuギャラリーのサイトです。


ここが彼の活動拠点でもありますので、今後もちょいちょい作品展があると思います。
雑誌ですと、「BT(美術手帖)」「流行通信」などに時折紹介されると思いますので、またチェックしてみて下さいね!



...え、私の情報っすか?
夏にアルバムがリリースできると思いますので、もうちょっとお待ち下さいね(^ ^;)。

(mixiの日記を転載、編集)

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The Penelopesのニューアルバム、なんとか7,8月にリリースしようと思っているけれど、夏の終わりでも良い気もしている。
そういうタイトルなので。

1983年の夏は、
心の中に言うべき事が多過ぎる...

(アルバム収録予定の上の曲の歌詞を少々アレンジ)


どっちかと言うと、夏よりも、夏を思う事の方が好きだ。
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by penelox | 2006-01-13 23:59 | The Penelopes関連

Life Begins At the Hop / XTC

-BBC Radio KId Jensen Session-
from 4 CD box set "Transistor Blast"

1/11

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from 4 CD box set "Transistor Blast"

b0022069_23585011.gifそれにしても実にエレキエレキした音。
このスカ的裏打ちカッティングのパートリッジ・ギターと時に寄り添い、時に前に出て来るグレゴリーのギターが非常に美味。 音色といい、フレーズといい、古くて、新しい。 盛り上がってしまってアルバムの方ももう一度聴きたくなって、夜中になってからレコード棚をゴソゴソと。

XTC3枚目となるアルバム"Drums & Wires"、改めて、粒ぞろいだなぁと思う。
"Making Plans For Nigel"は言うまでもなく、"Helicopter"、"Day In Day Out"、"Ten Feet Tall"、"Roads Girdle The Globe"、 "Real By Reel"、"Scissor Man"、"That Is The Way"...ムールディングが頑張ってるのも嬉しい。

昔は次の"Black Sea"で一気にはじけたという思いが強かったけれど、やっぱりこのアルバムも良いな... そう思う夜中の12時半。


この79年のKid Jensenセッションはしかし、全体の躍動感が素晴らしい。
ドラムもベースも歌ってる。「バンド」という生き物を見事にパックしている。パートリッジの最後の歌の息継ぎがうまく行かず、もつれ気味なところがまた良い!

(mixi日記より転載)

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どういう訳かわからないが、XTCの初期、3rdの"Drums & Wires"や4thの"Black Sea"が、また心の中で鮮やかに甦って来ているのをここのところ感じている。

b0022069_23595417.gif

10代の頃聴こえなかった音が、20代の頃感じなかった空気が、30代で届かなかった味が、やっと心に迫って来た、と言うべきか。

b0022069_013556.gifいや、もちろんその年代の時はその時なりに迫っていたのだが。

長く聴けば聴くほど、また新たな発見がある、その意味で、改めてXTCは一生モノだと思う。
特にこの曲は...



The Penelopesが誰かにとっての一生モノになったら良いのにな...
XTCはいつも、何だかんだ言っても結局、そういう目標だ。
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by penelox | 2006-01-11 23:59 | New Wave

Midday Stars / The Penelopes

from album "Eternal Spring"

(1/4 mixiでの日記より)

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私の率いるバンドThe Penelopesの曲「Vehicle」が、EZweb(au)公式携帯サイト「バンドジャム」の楽曲投票で先週から
1位になっております。今日、試聴コーナーに「着うた可」として掲載された模様です。
8日の日曜までの掲載ですが、ぜひどうぞ!

画像はその"Vehicle"収録の最新アルバム"Eternal Spring"(2003年リリース)です。

こちらがバンドジャムのサイト。

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"Vehicle"という曲は、今になって聴くと、あまりにイントロが露骨なので少々恥ずかしい。だいたいいつも完成して、リリースされて、しばらく経ってから見えて来る事の方が多いというのは、これはこれで困ったものだ。時の試練に耐えうる、時代を超えた音楽を作ろうと意識していても、ついついその時の自分の気分に微妙に影響されている。客観性というのを自分の中で持つ、自分の作品を自分で突き放す...そのプロセスは、まだ道半ば、という気がする。

b0022069_1359469.gif

考えてみれば、"MIdday Stars"も露骨だ。
昼間に星が見えないのは、能力の問題ではない。より大きな光=太陽が見えなくしているのだ。つまりそこに、権力や権威、マスメディアの暴力性、短絡性の問題を投影していたことが、今となっては自分でわかってしまう。作っている時は、そこまで考えたつもりはなかったのだが、なんとなく無意識の中にその頃ずっと考えていたメッセージが隠れていた感じだ。

作品を作って面白いのは、こういうのを後で発見できることだったりもする。自分の作品といわば、対話できるのだから。

たとえば最初は、「ウルトラマンA」などに出て来る「ウルトラの星」なんかをイメージしてさえいたのだ。本当に勇気のある子にだけウルトラの星が見える、ってコンセプトは、小学生高学年や中学生の当時だと失笑しえたが、しかし今となっては笑えない。むしろなかなか良い事言ってるとさえ思えるのだから不思議なものだ。

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今月は当分休み無し。
この冬はどうしても風邪を引く訳にいかない。
生徒さんの入試前の焦り、家庭の非常識さ、そんな色んな事が入って来て、処理能力が追い付かない。
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by penelox | 2006-01-04 23:59 | The Penelopes関連