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CD備忘録 2007年10月以降(1)

■Celtic Twilight - V.A.(1995)

 主にアメリカ大陸在住のケルト系音楽グループ/アーティストを集めたコンピ。
ナイトノイズ、ロリーナ・マッケニットという人達に興味があって手にしたのだが、ナイトノイズのところでウィンダムヒルの記述が目に止まる。このレーベルは80年代に一時お洒落な最先端っぽく流行ったことがあって、ゆえに当時は避けていた(苦笑)のだが、ああそうか、こういう音楽とつながっていたのだなと。
 ケルトの匂いのある音楽は大変興味を抱かせるが、いまではグローバルな、とてつもなく大きなマーケットなのかも知れない。

■That Thing You Do : Original Motion Picture Soundtrack - V.A.(1996)

 以前ある方にお薦めいただいていたトム・ハンクスによる映画「すべてをあなたに」のサントラ。映画は...見逃したまま(苦笑)。
 60年代前半から半ばあたりの「バンド・ドリーム」ものとして大変わかりやすい、その時代の匂いを甦らせたオリジナルの音楽が、架空のバンドThe Wondersの音源を中心に収録されています。よく知られる事実として、主題歌"That Thing You Do"を書いたのは、Fountains Of Wayneのアダム・シュレンジャー。

 90年代以降の60年代物というのは、作り手の情熱よりも、マーケティングの強さがどうにも匂って来て、抵抗してしまう自分がいるのだが、この映画は如何なのでしょうか。とりあえず探してみるとしよう。

■The Dreaming Sea - Karen Matheson (1996)

 スコットランドはオーバン出身のトラッド系バンド、カパーケリーのリードシンガーによるソロアルバム。トラッド系といっても、オリジナルもやるし、ポップロック/フォーク/ルーツと括られる音楽の細かい区別はあまり意味がない気がする現代では、そもそも聴き手がそんなことを意識し過ぎる必要はないのかも知れない。もちろんそういう枠組をある程度知っていた方が入り易いのも事実だけれど、どこかでそれはほどほどにして、楽しむことに集中した方が良いのだろうな。
 ここにある音楽も、極めて現代的な、ポップロックと言える。それにしても、本当に透き通った美しい声をしている、この方。

 楽曲提供や演奏に多大な貢献をしているらしき人物としてクレジットされているJames Grantという名前が気になる...待てよ、どこかできいたことのある名前...思い出した!

 あの元フレンズ・アゲイン、元ラヴ・アンド・マネーのジェームス・グラント!
 後日調べると彼のソロも同じレーベルから出ていることが判明。ケルトの伝統音楽を甦らせるシンガーの活動に、80年代組が絡んでいることが頼もしくもあり、嬉しくもある。
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by penelox | 2007-10-30 22:50 | CD備忘録

川の街 宝塚

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 わが街宝塚は川の街でもあります。でも、そんなこと書くと、どこの街にも川はありまっせ、という話になる訳ですが。

 私が思う川の街、というのは、街の真ん中をある程度の規模の川が流れていて、両岸でそれぞれの文化が育っている、ということ。阪神間の他の街の多くでは、実は川は他市との境を流れてるんですよ。阪神間を流れる大きな川といえば、猪名川と武庫川がある訳ですが、猪名川は川西、伊丹、尼崎を区切る形で流れています。武庫川も西宮と伊丹、西宮と尼崎を分けているのですが、実は宝塚だけは面白い事に真ん中を流れているんですよね。ある程度の幅のある川がひとつの市の真ん中を割って流れ、その川を挟んでそれぞれの文化が育っている...それが私の思う川の街。西宮や芦屋でも、こういうロケーションはないんです。尼崎では藻川という川が流れる園田周辺に近い条件はありますが、やはり宝塚ほどのまとまりはないように思います(地域ナショナリズムのなせる偏見ですね、これは^ ^;)。なおかつ、小さな逆瀬川や支多々川(いまでは水がなくなってしまいましたが)が武庫川に注ぎ込む、こじんまりした緑多き住宅地という環境は、今から考えればとても潤いのある、瑞々しい恵みを与えてくれた気がします。

 こういったロケーションの作る環境が、そこに生まれ育った人間のメンタリティーの形成に、色濃く反映しするのはもう、否定しようのない自然な流れでした。ひとつの「街」での川を挟んだコンパクトなロケーションというのは、実に貴重だったと思わずにはいられないのです。余りに手前味噌ではありますが、ある種のバランスの取れた美的感覚を作るのに、これほど良いものはないんじゃないでしょうか。川は何か、街にたまった澱んだ空気までも、洗い流す効果があると思うんです。それが街の主役であることは、内陸の街であるほど大きな意味があるんです。
 
 パリにセーヌがあるように、ニューヨークにハドソンが、リヴァプールにマージーがグラスゴーにクライドがあるように。こういった情景には、なにより詩的な匂いがあります。ロンドンのド真ん中を流れるテムズは、留学していたレディングにおいてもやはり街の真ん中を流れてまして(ロンドンでの濁った水質とは違うその美しさも含めて)、どこか宝塚を思い出させるものでありました。テムズ・ヴァリーとムコガワ・ヴァリーはどこか似ていたのです。ちなみに音楽について言えば、レディング周辺のシューゲイザー・バンドたちをハッピー・ヴァリーと呼んでいた訳ですが、私たちPenelopesなどはさしずめハピアー・ヴァリーとでも称すべきだったのかも知れませんね。

(上)宝塚駅近くの武庫川。宝塚武庫川ロータリークラブさんのものが余りに美しいので、そちらの画像を使わせていただいてます。勝手に使ってしまい申し訳ありません。意図はご理解いだけると思いますが、もし発見されましたら悪しからず。
(下)これは私の写真。1995年の宝塚、宝塚大橋の端から大劇場を。正面にかかる橋は阪急電車今津線。まだ右に高層マンションは出来ていませんね。

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by penelox | 2007-10-25 12:45 | 阪神間随想

古墳の街 宝塚

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 わが街宝塚には様々な顔がある。歌劇の街、古い住宅街というのに加えて、かつては温泉の街、遊園地の街でもあった。ここ最近で後者ふたつがなくなって、阪神間のなかでもずいぶん地味な印象になってしまったかも知れない。観光客もずいぶん減ったときく。
 でも、それも良いと思っている。

 宝塚という地名には、古墳の街という意味があるのを御存知だろうか。
 実際町のあちこちに小規模ながら古墳や遺跡が点在していて、ちょっとした歴史の匂いに触れることができる。それが生まれ育った街として好きなところでもある。

 また、山が多く、丘陵地に住宅が多い宝塚には、住宅地の奥がすぐ山になっていて、その草深い奥に古墳や遺跡があったりする。これが良い。古いもの、土着のものがそばにあること(そして、そのことを意識すること)が人間の意識/無意識に与える影響というのは、科学的に証明されてる訳ではないと思うけれど、きっとあると確信している。

 西から六甲山地、東から長尾山地が囲む宝塚に住んでいて山を意識しない日は殆どないと思う。その奥の不思議な墓に眠るのは一体誰なのか...大都会の喧噪とは無関係な静かな宝塚で、太古の昔に思いを馳せて、ちょっとした現実逃避するのも楽しい。
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by penelox | 2007-10-23 00:15 | 阪神間随想

最近読んだ本 - 2007年8月〜10月

■放送禁止歌(森達也・著/光文社知恵の森文庫)

面白くて一気読み。
それにしても、知らないことだらけ。竹田の子守唄が、京都の竹田の唄で、「赤い鳥」の人達も当初それを知らないで歌ってたというのは初耳。私も子供の頃から豊後竹田だと思っていた。

で、この歌が同和地区との関わりから、放送を自粛されていたことも知らなければ、そもそも、放送禁止などという物騒なものも今現在実はないのだということも、そして、東日本出身の著者が、その象徴とも言える部落差別の西日本での根深さを殆ど知らないということも驚きで...ともかく何かと驚きの多い本でした。
考えさせられること、多々あり。これはまたいずれ改めて。

■楽しいナショナリズム(島田雅彦・著/毎日新聞社)

政治やナショナリズムについてのカタい話でも、その歴史的経緯に関して、ことが下半身の話に及ぶと俄然イキイキして来るのが愉快な(笑)、「サヨク」作家のコラムをまとめたもの。

■妖怪画談(水木しげる・著/岩波新書)

う〜ん、こういう本が、こういう出版社から出てるのも面白い。
おそるべし水木しげる。やっぱり、絵が圧倒的に素晴らしい。日本の財産です。

■日本人とイギリス 「問いかけ」の軌跡(今井宏・著/ちくま新書)

たくさんのインスピレーションを与えてくれました。イギリスはやっぱり自分にとっての大きなテーマであると再確認。

■城山三郎の昭和(佐高信・著/角川文庫)

大変に面白い本。ただし、まだまだ咀嚼に時間がかかりそう。

■おちおち死んでられまへん 斬られ役ハリウッドへ行く
(福本清三・小田豊二・著/集英社文庫)

あの「斬られ役」福本清三氏の本の第二弾。今回は何と言ってもトム・クルーズの「ラスト・サムライ」出演編と、定年編が大変味わい深く読めた。時代劇の楽しみ方を豊かにしてくれること請け合い。こういう文庫本で、栗塚旭さんとか、本書かないのかな。書いたら絶対買うんだけれど。

■スコットランドの漱石(多胡吉郎・著/文春新書)

作家夏目漱石は英国を経て誕生した、それも、ロンドンでのあの「もっとも不愉快な」日々だけではなく、スコットランドでの二週間を経たからこそ、という興味深い書。スコットランドは個人的に大変思い入れが強い(弟がグラスゴーの大学を出ているというのもあって)私にとっては、大変面白かった。途中、ロバート・バーンズの話で、唐突にエディ・リーダーのアルバムのことが出て来るのに驚き。

■日本論 増補版(佐高信、姜尚中・著/角川文庫)

今の日本の政治、マスコミのあまりのバランスの悪さにどこかおかしいと思われる方はぜひ。
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by penelox | 2007-10-22 00:05 |

CD備忘録 2007年夏以降(2)

■The Last Thing I Saw Beore I Said Goodbye - The Hepburns
ブックレットの"Translation by Jun Kurihara"のクレジットに驚き。
こんな作品が出ていたことも知らず。恥ずかしい。
彼等がウェールズのバンドだったことも思い出した。

■The Stone Roses - The Stone Roses
何度目かの買い直し。US盤で、何とシングル"Elephant Stone"が普通にアルバム中に入っている。オリジナルの曲順からすると、かなり印象が違う。

■What We Did In Our Holidays - The Great Outdoors
元ファーマーズ・ボーイズの3人によるバンドによる作品。
"Help!"から"Revover"の頃に至るまでのビートルズ、あるいはバーズなどを彷佛とさせるフォークロック的ギターサウンドと、20年前と少しも変わらない伸びやかなバズの声によるほのかにせつないあのメロディーが楽しめる。むしろ、ファーマーズ解散後のバンド、エイヴォンズに近い世界。

■No Frontiers - Mary Black
アイリッシュ・トラッドシンガーのコンテンポラリーな作品。
フォーキーポップな女性シンガーの作品として聴いても何ら問題ない心地よさ。彼女が在籍したDe Dannanというトラッド・グループも聴いてみたいもの。

■In the Mood For Jazz: Great Men Sing Jazz / V.A.
男性ジャズシンガーばかり集めたコンピだけれど、ナット・キング・コール、フランク・シナトラ、ルイ・アームストロングが数曲ずつで、あとの歌手が一曲ずつ、しかも最初の3人の曲が散らばって配置されているので、聞きにくくい。みんな良い歌手だけれど、それぞれノリや聞かせ所、味わいが違うから、なんか落ち着いて聴けない印象。
まぁ、各歌手をチェックできれば良いと思って入手したので仕方ないけれど。メル・トーメをもっと聴きたい。

■Twenty Two Hits Of The Carpenters / The Carpenters
ディオンヌ・ワーウィックと同じ、何枚あっても良い家宝。

■Peaks Mania EP - Julee Cruise / Angelo Badalamenti
今頃ツインピークス、今頃ジュリー・クルーズという、異様に遅れた奴である。
Kbの音はやっぱり90年代はじめらしいが、歌はむしろ今の方が合うかも知れない。

■Floating INto the Night / Julee Cruise
そんなにジュリー・クルーズって人気あったんかいな。全然知らなかった。
あっちこっちのチェーン系古本/CD屋で結構見つかる。

■Ten Short Songs About Love - Gary Clark
元ダニー・ウィルソンのVoの人のソロアルバム。
もう少しアコースティックな感覚かと思ったら結構濃密なアレンジ。サラっと聴き流せない。さらに聞き込むつもり。

■Zeitgeist - Levellers
聴いたことがなかったバンド。Waterboysを薄味にした感じと言ったらありきたりな言い方だろうか。あの濃厚にせつない味がもう少しあれば。

■Some Kind Of Wonderful - V.A.
Pete Shelley、Furniture、Blue Room、Flesh For Lulu、Stephen Duffy、The Jesus And Mary Chain、The Apartments、The March Violets、Lick The Tinsの人達の楽曲を収録。Lick the Tinsは可愛いけれど、どこかで聴いたことがあった。
のちに日本のTVドラマに使われたんで覚えてたんですな。
それにしても、"Pretty In Pink"といい、"Breakfast Club"といい、何故にここまで英国New Waveのアーティストが好きなのか、ジョン・ヒューズ。
The Apartmentsは名前は知っていたが未聴だったので嬉しい。
2曲も入っているMarch Violetsは、ゴシックパンクのイメージで見ていたのだけれど、軽快でポップなんでビックリ。そういえば、当時のゴシックパンク/ポジティヴパンクって、意外にポップで聴き易いなと最近改めて思っていた。

■The Commitments Vol.2 - V.A.
アイルランド、ソウル、ときくだけで熱くなる。

■Getz/GIlberto - Stan Getz Joao Gilberto
60年代のジャズ/ボサノヴァが、80年代前半の英国のネオアコースティックの大きな源泉になってたことを改めて再確認。昼寝に最適。

■She's Having A Baby - V.A.
これも"Some Kind Of Wonderful"と同じくジョン・ヒューズの映画のサントラ。
XTCの"Happy Families"目当てで購入。シングルB面とはバージョン違いのように聞こえる。Dave Wakeling、Love & Rockets、Gene Loves Jezebel、Bryan Ferry、Kirsty MacColl、Everything But the Girl、Kate Bush、Carmel、Dr.Calculus(Stephen Duffy)を収録。やはりやたらと通好みな英国アーティストの楽曲を収録していて興味深い。

■Rob Roy (O.S.T.) - Carter Burwell, Capercaillie
Capercaillieはひたすら良い。美しい声がただただ印象的。
ハイランドにもう一度、行きたい!

■Past Present - Clannad
クラナドのベスト盤。
ブックオフで発見、エラく安価なので即購入。
まさに唯一無二。
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by penelox | 2007-10-05 00:26 | CD備忘録

CD備忘録 2007年夏以降(1)

■The Best Of David Bowie 1969/1974 - David Bowie
良い曲多数なのだけれど、ボウイはシングルとか曲単位で聴くと、意外にインパクトが薄れる気がする。
他の音楽を一切遮断して、ボウイの世界に浸る...これが一番理想だと思うのだが、なかなか時間がなくて...。

■Gold - Ella Fitzgerald
サラ・ヴォーンが一番馴染んでいて、カーメン・マクレエが逆に一番馴染みがなく、ゆえにエラ・フィッツジェラルドはそのあいだあたり...というのが私のなかでの勝手な位置付けだったのだけれど、これは単に聴く量が足りないだけのこと。
録音時期とか詳細が全く書いてない廉価CDなのだけれど、若々しく弾ける名唱多数。
昔売ってしまった"Cole Porter Song Book"というアルバムをまた聴きたくなってしまった。

■Ten Songs About You - Ben & Jason
まだ聴いてないが、過去のシングルが大変好きだったので、とても楽しみにしている。

■Galore - The Primitives
プリミティヴズらしからぬことをやっているサードアルバム。

■Orange Green Yellow and Near - Cloud Eleven
全体のイメージは大変好きだけれど...もう少しじっくり聴いてみよう。

■Midnight Shift - Dislocation Dance
ネオアコ再評価で何年か前にCD化されたのだと思うが、やっと入手。
いかにも当時らしい音で、実際のところはさほどネオアコしている訳ではない。その根っこにあるものがとてもよくわかるし好きだけれど、その本質が現在ちゃんと文章化されてる気はあまりしない。聞き込み必要。

■Introducing Ocean Blue - The Ocean Blue
初期はバニーメンぽい感じもするアメリカのバンド。
さらなる聞き込み必要。

■Shiver - Virna Lindt
非常にクリエイティヴな仕掛けが多い。まだまだ聞き込み足らず。

■Somewhere Down The Road - Cybill Shepherd
女優さんの余技というにはもったいない、よく出来たAOR。
聞き込み必要なり。

■Pandemonia - The Bathers
元フレンズ・アゲインのクリス・トムソン。ボウイがゲインズブールぽく迫ると言ったら言い過ぎか。もう少し聞き込みが必要。

■Pop Said - The Darling Buds
当時"Burst"が好きでした。後半の曲をもうすこしちゃんと聴いてみよう。

■When You're A Boy - Susanna Hoffs
■Susanna Hoffs - Susanna Hoffs
ある方から教えていただいて、元バングルズのこの方のソロをチェック。

■The Dylans - The Dylans
改めて。アルバム全体の勢いは凄い。

■Greatest Hits - Dionne Warwick
何枚あっても良いディオンヌ・ワーウィックのベスト。
必ず何か抜けてるのでついついまた買ってしまうということなのだが(笑)。

■Heartache - Patsy Cline
E・コステロが"Almost Blue"でやっていた名曲"Sweet Dreams Of You"を発見。
カントリーといっても様々なスタイルがあり、いずれにせよ、ポップミュージックの大きな源泉であることを再確認。最近はカントリー、フォーク、ジャズが楽しい。
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by penelox | 2007-10-04 00:55 | CD備忘録