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30年経っても新鮮な歌!

Watanabe's Pop Picks 116
"Generals and Majors" - XTC

ひとまずこれでスウィンドンでの燃料補給に一区切り付けますので(笑)、最後に一曲。





 このアーミールックの彼らははじめて見た!
 もちろん曲に併せたものだとは思うのですが、60年代のビートルズやポール・リビア&ザ・レイダース、はたまた日本のGSかという格好は、彼らのまた別の魅力 - 先鋭的なNew Waveアーテイスト、というのとは違う、親しみやすいポップバンドとしての魅力 - もまた強調していて、こういう要素はオーストラリアの番組だから出せたのか、英国でこういうのをもっとやってたらキャッチーな映像が沢山残せて面白かったろうに・・・とか、また、何の意味もないことをアレコレと考えてしまうのであった(苦笑)。

 それにしても、この歳になってもいまだ16,7の時シビれた曲が素晴らしいなあと思うのはどういうことであろうか。思い入れが形作っている部分が大半だとはわかっていても、心を生き返らせるというか、元気づけてくれるというか、こういう言葉はあまり好きではないが、ある種の癒しになるのは、この年代の頃に聴いた音楽であるという、手垢の付いた結論にまた至ってしまう今日この頃。


b0022069_11423550.jpgシングル "Generals and Majors"" (1980)

こちらがそのPV。Virginの総帥、リチャード・ブランソンも出演してます。










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アルバム "Black Sea" (1980)

 XTCがいわゆる"New Wave"の一群から抜け出しブリティッシュロックの伝統に連なるアーティストであることを明かし始めた作品と言えるのでは。







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by penelox | 2009-06-29 11:51 | Pop Picks

16歳の感覚を思い出させる歌!

Watanabe's Pop Picks 115
"Life Begins At the Hop" - XTC

 またXTCかいな・・・と呆れられそうですが。



 1979年の彼らのシングルのこの変わったバージョンは、アメリカ向けシングル用として新たに録音されたが、正式にはリリースされなかった、というもののようです。ドラムパターン、ギターサウンド、ベースライン、歌い方も違うせいで、ずいぶんオリジナルとは印象が違います。明るいし、開放的。英国地方都市の週末の多少こもった熱よりも、アメリカ西海岸の青空の下でパーティーしてる感じ・・・但し、英国人が、ですが(笑)。

こちらがオリジナルのPV。

 ところで、シングルバージョンはかなり短くて、1番と2番のAメロが一行少ないですし、1番と2番の間の間奏も短いんですよ。
こちらがそのバージョン。




 この曲を聴いてるといつのまにやら16歳の感覚に戻ってるんですよね。たぶん最初に出会ったのが、"Black Sea"の頃の名ライヴ"BBC Live In Concert"の冒頭で、まさに雛の刷り込みのようになってしまったからでしょうね。ですから、特別良い曲なのかどうかはわかりませんが、そんな経緯ゆえ、思い入れからするとXTCの楽曲中一番なのは確か。"Transistor Blast"のBBCセッションバージョンも最高!


b0022069_15355114.jpgシングル "Life Begins At the Hop"" (1979)










b0022069_15361273.jpg"Coat Of Many Cupboards" (2002) - この未発表バージョンはこのCDに収録されている模様。
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by penelox | 2009-06-28 15:40 | Pop Picks

デモごころを大いにそそられる!

Watanabe's Pop Picks 114
"The Good Things" - XTC

 YouTubeを観ていると、XTCに関してはバージョン違いやらデモ曲まであったりして、世界中のファンの情熱には本当に驚かされるばかりですが、そのなかでも、"Oranges & Lemons"の頃までの彼らの未発表曲の類いはまた個人的に大変好きなので、久々に聴いてまた刺激されている次第。これもまたコリン・ムールディングの楽曲。




 Terry & The Love Men名義で、彼らのカヴァー・トリビュート盤に自らこの曲で参加しているそうですが、そちらのバージョンは聴いたことがありませんので、これだけでどうこう言うのはちょっと大胆な気もします(笑)が、少なくともこのバージョンでもソングライティングの確かさと輝きははっきりと感じられます。それどころか、個人的にはこのデモバージョンはムールディング氏の創作の一端が垣間見えて楽しいのです。デモごころとでも言いましょうか。限られた音質、音のなかでの剥き出しのアレンジだからこそ見えて来たり、インスパイアされるところが多々あるんですよね。何度も聴いてるうちに、また創作意欲を掻き立てられてしまい、MP3レコーダーを購入、暇さえあればアコギでの一発録りデモ作りにいそしむ毎日になってしまっている私でした。


b0022069_15163184.jpgシングル "Mayor Of Simpleton"" (1988) -
たぶんこのCDシングルに収録されていたと思います。









b0022069_1517246.jpgアルバム "Oranges & Lemons" (1989)

 コリンの楽曲は少ないのですが、アンディーのやり過ぎ、捻り過ぎを中和する素朴さ(といっても単純な作りではないのだけれど)、控えめさが、年々魅力的になって来ていたなぁと思います。








 この項をmixiに書いてから、また曲作りにいそしんでいます。仕事で疲れているとなかなか集中出来ないのも事実ですが、やり続けているうちにまた戻って来るものがあります。XTCなどの良質のポップバンドへの感謝と、「継続は力なり」を改めて思う毎日・・・あっ、これはメモっとこっと(笑)。
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by penelox | 2009-06-28 15:28 | Pop Picks

1983年の「怒れる若者」に触れて来る歌

Watanabe's Pop Picks 113
"The World Is Full Of Angry Young Men" - XTC

 ちょっと寄り道が続きますが、改めてコリン・ムールディングの楽曲を堪能してます。



 湿気が多いこの時期だからか、余計このあっさり感が心地良く響きます。これまでになかったジャジーさ("Ladybird"もそういうタイプですが)も粋なこの作品は、アルバム"Mummer"(1983)のボツ曲なんだそうですが、相変わらず、なんでこんな良い歌をアルバムから外すんだろう・・・と言いたくなるような出来。タイトルも好き。私にとっては、「怒れる若者」(の三流バージョン)の18歳だった1983年にこの曲が書かれたというのが個人的に意味がありましてね。誰でも個人史と結びつけてしまう楽曲というのがあると思いますが、この曲もそんな傾向があります。


b0022069_11403675.jpgアルバム "Mummer" (1983) - しかしこの曲、何故かこのアルバムのCDにボーナスとしても収録されてないんですよね。前回挙げた"Rag & Bone Buffet"に収録されています。









こちらは"Mummer"の中袋にあったメンバー写真。"Mummer"(仮面劇の役者)にちなんだもの。

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by penelox | 2009-06-22 11:43 | Pop Picks

82年で燃料補給

Watanabe's Pop Picks 112
"Blame the Weather" - XTC

 ここのところの80'sスコットランド音楽旅行を中断して、ちょいとスウィンドンに寄り道。燃料補給というやつです(笑) 。




 アルバム未収録曲のなかでは、一番好きな作品のひとつ。当時のアルバム"English Settlement"に収録されなかったのが不思議でならない、コリン・ムールディングのペンによる名曲。英国田園ポップの良質なエッセンスが凝縮されているこの時代の彼の曲、今聴いても特に魅力的と改めて実感。

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 ムールディング氏、これからどんな形で音楽活動を再開するんでしょうか・・・こういう曲を沢山書いて欲しいものですわ。


 それにしてもこの曲、はじめて聴いたのはもうずいぶん昔なのだけれど、いつでも新鮮に聴ける。これが大変な謎。音楽の瑞々しさを保つ魔法というものについて、また少し考えてみたくなる。


b0022069_1133351.jpgコンピレーション "Beeswax: XTC Some B-Sides 1977-1982" (1982)










b0022069_11333145.jpgコンピレーション"Rag and Bone Buffet: Rare Cuts and Leftovers"(1990)
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by penelox | 2009-06-22 11:37 | Pop Picks

最近読んだ本(2008年秋から2009年前半)

 自戒も込めて、マスメディアの垂れ流す俗説、偏見に踊らされず、冷静に客観的に判断する能力を磨く・・・という意味で必読、という気がする本ばかりでした。ぜひお読み下さい。最後の本はちょっと前になりますが、紹介したかどうか自信がないので。


■読書術 / 加藤周一・著(岩波現代文庫)
■私にとっての20世紀 / 加藤周一(岩波現代文庫)
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 2008年12月に亡くなられた加藤周一氏によるこの2冊はまさに心の栄養。今後何度も読み返すと思いますね。後者は、生前最後のインタビューも収録しています。自分の生まれ育った足下もしっかり把握した上で、世界に出して行く表現・・・というものを模索する上で、この方の発言はいつも刺激的で、インスパイアされることばかりでした。個人的に10代の終わりから近年に至るまで、朝日新聞に時折掲載される「夕陽妄語」を必ず読んでいた・・・というのも今更ながら思い出します。







■石原慎太郎よ、退場せよ! / 斎藤貴男・吉田司(洋泉社新書)
■橋下「大阪改革」の正体 / 一ノ宮美成+グループ・K21(講談社)
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 東京、大阪の両知事の危うさを知るための好著2冊。支持されている方も是非。「石原慎太郎よ・・・」は、斎藤貴男氏による2006年までの石原都政の報告と言える「空疎な小皇帝 「石原慎太郎」という問題(ちくま文庫)と併せて読まれることをお薦めします。










■差別と日本人 / 野中広務・辛淑玉(角川oneテーマ21)
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■山口組概論 / 猪野健治(ちくま新書)
 どちらも関西、兵庫県に住む人間には避けて通れないテーマを扱っていました。日本という国のある側面を知るためにも、そして日常のなかで様々な視点を与えてくれるという意味でも、刺激的な二冊です。
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by penelox | 2009-06-18 13:27 |

09/05/29 極私的ライヴ手記 (6)

05. Evergreen 「エヴァーグリーン」
from the album "In A Big Golden Cage" (1993)

b0022069_10295235.jpg この曲はこの17,8年、ずっと歌い続けている。こういう歴史を持つ曲はこれひとつだけ。

 曲の運命というのも色々あって、"Evergreen"に関してはもはやPenelopes王国(笑)のナショナル・アンセムとして君臨し続けている訳だけれど、そのせいで皮膚感覚として近すぎるというか、客観的評価というのがなかなか出来ない気がする。かつ、前回の"Midday Stars"より過去が染み付いている分、どこか遠くで鳴っている部分もある。要するに、心の中では近くて遠いという、不思議な位置に浮かんでいる曲なのだ。

 そんな曲だから、毎回新鮮にやるためにどう変化をつけるかが難しくもあり、面白くもある。サビの歌い方も何度も変わったし、歌詞もいくらか変わった。横で演奏する人も変わった。みんな解釈が違うのが面白い。オリジナルのギタープレイについては、カセットMTRに録音した時のものが一番良くて、弟によるイントロもこの時が一番良かったと記憶している。スタジオに入ると変わったし、ライヴでも変わった。それを元にしている訳だから、演奏者が変わるとさらに解釈が変わり・・・というのをずっとくり返して来た。

 そして、それを最初からずっと横で観て来た私としては、今ではこういう想いに至っている。すなわち、木は死なないけれどそこに咲く花は毎年違う・・・というものだ。昔は毎回違うのが嫌だったこともあって、ここはこう弾いて、とかあれこれ注文をつけたものだが、今はそれぞれのプレイが面白いので殆ど何も言わないようになった。むしろ、そのプレイヤーにある程度自由にやらせることで、その人の考え方、人となり、生き様までも映し出していることがわかって来て大変興味深いのだ。だから、今度はこの常緑樹(evergreen tree)に何が咲くかと、歌いながらいわば花見をしているのである。

 長い時間がかかったけれど、今はごく個人的に、こう思う。ライヴでの聴き手というのは、何もお客さんだけではなくて、演奏してる側もそうであって、そこで、緊張するなぁとか、間違ってないかなぁとか、そんなこと考えても、聴き手にとっては殆ど意味がない。第一、少しもクリエイティヴじゃないし、面白味がない。そんな暇があったら、ステージでも聴き手としてその時間を楽しみたい。そうすることで結局、作り手としても良い空気を作り出せるんじゃないかなと。一瞬一瞬の贅沢が現れては消えるライヴという花火(Penelopesの場合は線香花火程度ですが!)大会、次も機会があったら一生懸命楽しもうと、改めて思うのでした。

(終わり)


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Microdisney アルバム "The Clock Comes Down the Stairs" (1985)
Evergreen"はたぶんこのアルバムの"Horse Overboard"の影響が出てます。








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The Icicle Works アルバム "Permanent Damage" (1990)
もうひとつ、このラストアルバムの"Melanie Still Hurts"にもインスパイアされましたね。
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by penelox | 2009-06-10 10:35 | The Penelopes関連

09/05/29 極私的ライヴ手記 (5)

04. Midday Stars 「ミッデイ・スターズ」
from the album "Sternal Spring" (2003)

 どういう訳か、この曲に大きな思い入れを持って下さる方がおられる。時間の経過のなかで蓄積したやるせなさをバーズやREMなどのフォークロックなスタイルに託した感じで、"Evergreen"以来の自分たちらしさがよく出ているのだろうか。自分なりの分析をアレコレしてみるが、結局、わからない。作った側は、歌詞がなかなか上手く行かなくて手こずった記憶ぱかりを引きずっていて、それが長いこと、そしていまでも客観的な見方を邪魔している。音楽の核心について冷静に見ることが出来るようになるのはたぶん後になってからなのだろう。

 内に向かって冷静になれないからか、外に向かっては冷静になれる。ライヴでやる時は、お客さんがどんな反応をしているか、観察が妙に冷静に出来る。面白いもので、歌詞が上手く行った曲ほど思い入れが強いからか、内に内に入ってしまって、お客さんが見れない気がする。

 演奏中、一部のお客さんが目を瞑って、うつむいて静かに身体をゆらしている。自分の歌が何かの癒しになってるのかな・・・そう思うと何か、許された気がして来る。やってて良かったと。それでまた演奏が柔らかになって行く。この無意識下でのキャッチボールが好きだ。

 癒しのエネルギーの潮来(いたこ)・・・なんて言うと誤解されかねないけれど、そんな風になれた瞬間を目撃出来て、嬉しかった。


b0022069_1740138.jpgThe Penelopes アルバム "Eternal Spring" (2003)










b0022069_17401542.jpgThe Byrds アルバム "Mr.Tambourine Man" (1965)










b0022069_17402510.jpgR.E.M. アルバム"Rekoning" (1984)
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by penelox | 2009-06-07 17:42 | The Penelopes関連

09/05/29 極私的ライヴ手記 (4)

03. Trick Of the Light 「トリック・オブ・ザ・ライト」
from the compilation "Sweet Psychedelic Orange" (2008)

 ライヴからもう一週間以上経ってしまったなんて驚き。本当に、楽しいことはほんの一瞬である。あのライブはまさにこの曲のタイトルのように、光のトリックだったのであろうか。それぐらい、あっと言う間に現れ、そして消えてしまった。

 この曲はコンピ向けに書いた訳ではなくて、単なる個人的愉しみに書いた作品。1967〜68年ぐらいのキンクスへの想い(英国にいた22,3歳の頃はともかく聴きまくっていた。"Something Else"、"Village Green Preservation Society"の2枚のアルバムと、その頃のシングルを網羅したベスト。これらはホントに素晴らしい)を元に、そこに、2006年の日本の、目の前の現実を歌詞にして乗せた。そして、ライブで初めて歌ったのがついこのあいだ、2009年の5月29日の夜。色んな時代が解凍され、動き出す。散らばった時間の束が音になって交錯する、不思議な曲と相成りましたね。

 お客様の多くが、ニヤニヤしながら聴いているのがわかって、それが嬉しかった。ニヤニヤしたり、薄笑いを浮かべたりしながら、小さく身体を揺らして聴き入ってくれる・・・これが何よりこちらにとっての幸せ。


b0022069_1733490.jpg "Trick of the Light"はコンピレーション "Sweet Psychedelic Orange" (2008) "Trick Of the Light"収録。こちらでもチェックして下され。









b0022069_17332179.jpg"Something Else" by The Kinks (1967)









b0022069_17333830.jpg "The Kinks Are the Village Green Preservation Society" by The Kinks (1968)
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by penelox | 2009-06-07 17:37 | The Penelopes関連

罪作りなオヤジども


 XTCのMySpaceのブログを観ていたら、地元SwindonのバンドTin SpiritsのギグにDave Gregoryがギターで参加して、XTCの曲をやったとあった。

 YouTubeにアップされたというので早速チェック。右端がDave。元気で良かった! それに何より曲の質。何年経っても良いものは良いなと実感。

"Mayor Of Simpleton" - Tin Spirits


"Earn Enough For Us" -Tin Spirits




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 それにしても、どちらもライブ活動を止めて以降にリリースされた曲だけれど、確かに複雑なコードとベースラインとは言え、ライブで再現出来ない音ではない。というか、これでVoがパートリッジだったらなぁ・・・とやっぱり思ってしまう私がどこかにいる。












 こちらがXTCのオリジナル。もう20年以上も前の曲とは思えず。"Earn..."は歌詞も良いんですよね、ホントに。


"Mayor Of Simpleton" - XTC (1988)


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"Earn Enough For US" - XTC (1986)



 もはや解散したバンド(ということらしい)のことをあれこれ言っても仕方ないけれども、やっぱり、惜しい。それに、楽曲に染み付いた特別な想いがまた戻って来る。特別に愛おしい。

 これらの楽曲の前ではやっぱり、10代(か20代前半)に戻ってしまうなぁ・・・とか、世界中でおんなじ風に感じてる奴が一杯いるんだろうな(苦笑)。

つくづく、罪作りなオヤジどもですわ、まったく。

こちらが、Tin Spirits。

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by penelox | 2009-06-03 21:57 | New Wave