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凍てつく氷の世界から舞い戻った深紅の列車・・・・This Scarlet Train

Watanabe's Pop Picks 195
"Picture Frame" - This Scarlet Train
from the album "Fimbria" (1987)

 スコットランドはエジンバラのNightshiftというレーベルに86,7年頃在籍したというFalkirk出身の3人組This Scarlet Train(ディス・スカーレット・トレイン)。もっぱら経済的理由からですが(笑)、彼らの作品も私にとっては縁遠い存在でした。当時梅田32番街の30階にあった輸入盤店ダイガに行っては、この美しいが正体不明のレコード(1stアルバムでありおそらくラストでもある"Fimbria")の周りを好奇心たっぷりでウロウロして、で、結局は拝み倒すだけで終わったという。ですから、これもまた20数年目にして初聴き。いや、お懐かしゅうございます(笑)。

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 コクトーツインズや、当時のレーベルメイトLowlife(ロウライフ)にも通ずる、いまシューゲイザーと括られるような音楽のルーツと言えるような、素朴なメロディーと、北国らしいスケール感を有する耽美的ギターサウンドは、思っていた通りですが、かなり親しみやすい感じですね。普通のギターポップと言っても何も問題ないし、今存在しても何の不思議もない・・・ということは、この20数年の時間というのは一体、何だったんでしょうかね? (笑)

 私自身は作る側としてはこういう路線の音楽には進まなかったのですが、当時の空気はよく覚えているし、この時代のこういう音を出したい気持ち/心象もわかるつもり。ギターにリヴァーヴやコーラスををかければ自然とこういう音と戯れたりしてますし。そういう意味では、ほんの少しとはいえ自分の一部と言えるかも知れません。




■Still Rain
http://www.youtube.com/watch?v=fne6TVFDCkY



■Candice
http://www.youtube.com/watch?v=NGx6jf0CB8o





こちらでも聴けます。たぶんファンの方主宰のページだと思います。
This Scarlet Train MySpace page


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by penelox | 2009-10-29 15:13 | Pop Picks

60'sポップ黄金期への尽きぬ思いと、届かぬ願いを受け止める・・・One Thousand Violins

Watanabe's Pop Picks 194
"If Only Words" - One Thousand Violins
from the album "Hey Man That's Beautiful" (1988)

 物凄く地味なマスアピールで終わった(しかしもっと聴かれる価値はあった)80年代後半の英国ギターポップばかりいま挙げてますが、どんなご感想をお持ちでしょうか。今からみれば色々欠点はあるでしょうけれど、良い楽曲が多かったと思いません? 私にとっては当時、ある種同じ時代の空気を吸っていることに共感を持ち、大変に刺激を受けていた、いわば同志という感じなのです。しかし、前にも書いたように配給が大変に偏っていましたし、今のようなインターネットの時代とは違いますから、情報を得たり、作品を手にするということがなかなか困難でもありました。

 ですから、このOne Thousand Violins(ワン・サウザンド・ヴァイオリンズ)もリアルタイムでバンバン聴けたかというとそうではなかったんですよね。趣味の良いデザインのシングルが出てるときはいつも手に入らず、最後に総決算的な1stアルバムが出て、それをやっと入手した90年には、もうバンドは解散していたという・・・。悲しかったですね。彼らの場合そういう個人的経験もあって、手が届かなかった残念感が常につきまとったポップバンドだったという印象があります。

 届かなかったと言えば、彼らの60年代への愛情に溢れまくった姿勢も、初期オレンジ・ジュースの歌詞から取ったバンド名も、それかリアルタイムでの真っ当な評価のレベルに届くことは殆どなかったように思います。60'sリバイバルがおおっぴらに出来るようになったマンチェ期になって、元メンバーのコリン・グレゴリー(しかしXTCファンみたいな名前だなぁ/笑)が自ら巻き直しに結成したThe Dylans(ザ・ディランズ)でやっと浮上する訳ですが、しかし何だかただのファッションで受け止められてしまった感じがあって、以後音楽性の核であった素晴らしいポップセンスが現在まで真っ当な評価として定着してるかと言うと、これもそこまで届いてないんですよね。実にモッタイナイ・・・とマータイ博士が言ったかは定かではないですが(笑)、今聴いても、ああ、良いね、と声をかけて挙げたくなる、そういう愛すべきポップバンドぶりに、届かなかった思いは私が心から受け止めてあげようと、そんな気持ちにさせられます。

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■Halcyon Days (1985)
これが彼らの1stシングルのようです。まだまだNew Waveっぽいですね。




■Like 1000 Violins (1985)
こちらは2ndシングル。




■Let Me Charm The Pants Off Your World
こちらはアルバム収録曲。




大好きな名曲"A Place To Surf"が紹介出来ないのが残念!

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by penelox | 2009-10-29 00:19 | Pop Picks

巡り会わなかった北の無法者達・・・・Jesse Garon & The Desperadoes

Watanabe's Pop Picks 193
"Adam Faith Experience" - Jesse Garon & The Desparadoes
from the album "A Cabinet Of Curiosities" (1989)

 80年代後半の英国ギターポップをもう少し。このスコットランドはエジンバラのバンド、ジェシー・ガロン(ギャロン)・アンド・ザ・デスペラードウズは遠かった。名前は知ってたものの、当時は結局音に巡り会えず、音楽紙の切り抜きで終わってしまった(苦笑)んですよね。ジェシー・ガロンという名はエルヴィス・プレスリーの死産した双子の兄のことで、そんな名前を使うとはなかなかヒネてる彼ら、2枚のアルバム"A Cabinet Of Curiosities"('89)と"NIxon"('90 )をリリースしている模様。60's、特に初期のフーに通ずるモッドっぽさと、当時のアノラックぽさ(ギターサウンドや女性Voとの絡みなど)のブレンド振りが妙に懐かしく、また新鮮です。

 20年目にして初聴き。今にもロジャー・ダルトリーが乱入して来そうな1stアルバムに収録のこの曲をどうぞ。

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■Grand Hotel
これは2ndアルバムから。やはりフーっぽさがありますね。



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by penelox | 2009-10-28 01:38 | Pop Picks

手作りガレージポップの朝・・・Biff Bang Pow!

Watanabe's Pop Picks 192
"She Never Understood" - Biff Bang Pow!
from the album "The Girl Who Runs the Beat Hotel" (1987)

 Television Personalities(テレヴィジョン・パーソナリティーズ: 以降TVP'sと表記)の"Stop and Smell the Roses"のカヴァーを録音するのに手を焼いているwatanabeです(苦笑)。

 そのTVP'sに多大な影響を受けたと言う、クリエイションレコードの総帥、アラン・マッギーが、レーベル経営の傍らでやっていたバンド、それがこのBiff Bang Pow!(ビフ・バン・パウ!)。レーベル名になったThe Creation(ザ・クリエイション)というモッドバンドの曲名から取ったバンド名ですから、この情報だけみるとどれだけスタイリッシュにモッドしてるのかと思われがちですが、もっと寛容で、モッド、ネオアコースティック/ギターポップ、パワーポップ、サイケデリック、ガレージetc...と現代では細分化されてしまう音楽が、さほど垣根もなく自由に混じり合い、交配していたわが愛しの80年代に相応しい、良質のアマチュアリズムでセンシティヴなギター・ポップミュージックのいいとこ取りをしていた、独特のガレージポップなんです。

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 このアルバムで聴かれる、サイケデリックな霧に包まれたガレージポップには、確かにTVP'sの影響が強く感じられます。あえて比べて彼らと違うところを探せば、何処へ落ちて行くかわからないような危なっかしさよりも、音楽に素直に戯れている感じのほうがより強く出るところでしょうか。そこがロック的ハッタリ感の不足と取るか、音楽そのものに戯れているアマチュアリズムの素晴らしさの発露と取るかは人それぞれでしょう。後者を取る私としては、作品をすべてチェックした訳ではないのですが、このアルバムと次の"Oblivion"('87)で聴かれる多少モッズぽくもあるビートポップ路線には、彼ら(彼)の音楽の一番魅力的なところ、メロディアスさ、英国の土臭さがバランスよく出てるのではないかと思います。

 クリエイションというと、1987、8年ぐらいの心象風景のやるせなさが甦って来るからという、あくまで個人的事情ではありますが、マイブラでもライドでも、はたまたオアシスでもなく、私にとってはいまだにトップに来るバンド・・・それが、ビフ・バン・パウ!



同じアルバムからいくつか。
■She Shivers Inside




■The Happiest Girl In the World

・・・ええっと、ここで歌ってる女性Voって、誰でしたっけ・・・。



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by penelox | 2009-10-27 10:28 | Pop Picks

「スウィート・サイケデリック・オレンジ」リリース1周年を祝して、改めて・・・

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 昨年の2008年10月25日にリリースいたしましたワールドワイドなコンピレーション「スウィート・サイケデリック・オレンジ」、発売よりちょうど1年を経過しました。良い機会ですので改めてお知らせさせて下さい!


 詳細、購入方法につきましてはこちらのVostokのサイトにありますので御覧頂きたいのですが、フレッシュで良質なポップロックを私watanabeが自分の耳とセンスを頼りに世界中から集め、纏め上げたオムニバスCDです。ぜひ皆様、手に取って聴いてみて下さい。

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以下は参加して下さったアーティストの楽曲のいくつか。

■The Ace - Adamantine Sorceress Of Ecstasy



■Santa Dog - Belle De Jour



■Monsieur Mo Rio - There Isn't Any Truth



 以下はコンピ収録曲ではありませんが、参加アーティストのテイストがわかりますので参考まで。

■Age Of Jets - My Fascination Is Music



■The Music Lovers - You Have The City



■Fiel Garvie - Airsong



残り枚数も少なくなって来ております。この機会にぜひどうぞ!

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by penelox | 2009-10-25 23:45 | Vostokコンピ関連

軽快に駆け抜けて行ったジャングリー・ギター・ポップ・・・・The Chesterfields

Watanabe's Pop Picks 191
"Completely & Utterly" - The Chesterfields(1986)
from the album "Kettle" (1987) and the compilation "Electric Guitars In Their Hearts - The Best Of The Chesterfields"(2006)

 このバンドについては同じPop Picksの011(2008年10月14日分)で2ndアルバム"Crocodile Tears"を挙げて熱く語っております。こちら。(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=962734689&owner_id=1247333)
(注・Pop Picksが全部読めますので、mixiをやってらっしゃる方はぜひどうぞ!)

 この人達も好きでした、The Chesterfields(チェスターフィールズ)。たぶんモノクロームセットに似た感じの、典型的なギターポップとして見られることが多いと思うんですけれど、私などはスキッフル以来の伝統的イギリスのポップの土臭さ、キンクスの温かく皮肉っぽい匂い、それに彼らの本拠地Yeovil(ヨーヴィル)という街から来るのであろうどこかおおらかで明るく、地に足が着いた感じ・・・・何より全体を包む都会的とは違うおっとりとしたユーモア。そのあたりが80年代後半なりのハイスピードの、趣味の良いジャングリー・ギターポップのなかで上手く溶け合っているという気がして、愛聴していました。ふたりのソングライター/シンガー(DaveyとSimon)がいるのも好みでしたね。

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 だいたい、アルバムタイトルからして"Kettle"(やかん)。で、この可愛らしいスリーヴデザインですからね(笑)。あれこれ深刻に考える必要が全くないんです。余計なものは省いてともかく早く短く軽いポップを次から次へと繰り出して来るから、聴いてるうちに心の垢が取れて行く・・・ただただ気分をサラサラで元気(?)に転換するのに大変良いレコードでしたね。一番の主食かと言えばそうではなかったかも知れませんが、こういう音楽も当時日常生活に欠かせないものでした。

 本当はVic Godardの名カヴァー"Holiday Hymn"とか、音楽ライターを揶揄した"Ask Johnny Dee"(これがインディーチャートで大ヒット)なんかを真っ先に聴いて欲しいんですが、これも良い曲ですので。




 軽快な曲なんですが、サビの"Nothing changes, same old places..."というフレーズが何とも心に染みたものでした。

■Ask Johnny Dee
このシングルも本当によく聴いたなぁ。
>ここだと結構いい音で試聴出来ます。青いボタンです。

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追記・ 上にも挙げたベスト盤、そのタイトルはこの"Completely & Utterly"のエンディングの歌詞から来てたんですね!

Completely and Utterly,
I am bored of the situation here.
Somebody told me;
nothings changed for donkeys years.

Nothing changes,
same old places.
Nothing changes,
same old places.
Nothing changes,
same old places.
Nothing changes,
same old places.

Completely and Utterly,
I am sick of the situation here.
Somebody showed me;
nothings changed for donkeys years.

Nothing changes,
same old places.
Nothing changes,
same old places.
Nothing changes,
same old places.
Nothing changes,
same old places.

Here come the saviours,
they've come to break your hearts.
Here come the saviours,
They've got electric guitars in their hearts.

Here come the saviours,
they've come to break your hearts.
Here come the saviours,
They've got electric guitars in their hearts.

They've got electric guitars in their hearts.
They've got electric guitars in their hearts.
They've got electric guitars in their hearts.
They've got electric guitars.



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by penelox | 2009-10-25 08:09 | Pop Picks

リッケンバッカーで虚空に描いた水彩画・・・Razorcuts

Watanabe's Pop Picks 190
"Try" - Razorcuts
from the album "Storyteller" (1988)
and the compilation "R Is For... "(2002)

 ここ何回かずっと書いている80年代後半の英国音楽シーンの回想・・・懐かし過ぎてついついくどくなるのですが(苦笑)、懲りずにもう少し続けさせて下さいね。

 この時代というと、やっぱり私など今改めて聴いて思うのは、思春期の頃80年代前半の、ポストパンクなインディー音楽 - 特にそのなかでも所謂「ネオアコースティック」と日本で呼ばれたような、ポップで、60年代の影響の要素の強い人達 - に当時聴き手として触れて、アイデアをインスパイアされた人達が、今度は作り手になってドバッと出て来た時期でもあったんだなぁと。ですからやっている人達は世代的にもほぼ私と同じで、いわば同級生みたいな感覚なんです。

 それゆえ、あれこれと個人的思いを綴ってしまうのは、多くのバンドがそれゆえ音楽的なアイデアとしてよくわかるからなのももちろんなのですが、また同時に、ほとんどが結局長期的な活動が出来ず消えて行ったからでもあるんですね。甚だ勝手な思い入れですが、そういう人達に対しては他人事とは思えない無念さというか、哀悼したい思いがどこかに残ってるんだと思います。

 まぁ、今となっては当時のことはこんな風に割り切って振り返ることも出来るんですよ。すなわち、当時、バンドのみならず、野望を持ったインディーレーベルも沢山出て来た訳だけれど、結局まだ過渡期で、商業的にしっかり無駄なく売る(凄い言い方!)という意味では、メディア、レーベル、ディストリビューター・・・全体としての合意がないからバラバラで上手く行かなかった。それが、「マンチェスター」でひとつポイントを掴み、次にアメリカからの「グランジ」来襲という危機が迫るに及んで、国全体で「ブリットポップ」で纏まった・・・いやらしく響くかも知れませんけれど、業界側から見ればこういうことだったというのももうわかるんですよ。売りやすいひとつの大きなブランドを立ち上げた訳ですね。

 まぁでも、もちろんこれは業界側からみた論理であって、当時聴き手で、いま作り手の端くれを、徳俵一枚で残してるだけのような人間からすると、そんな業界側の論理を全面的に受け入れたくはないというのもずっとあるんです。レコードは商品ですが、音楽はそれ以上のものですからね。そのせいでその寸前まで咲いていた美しい野花達が無惨にも押し流されてしまった・・・そっちの方にやっぱり目が行くんです。それは、ただの商品に留まらない音楽を創るという行為の貴重さですね。臭い言い方ですが、生きていけば行くほど、続けて行けば行くほど、その音楽創作という人間の営為が輝きを増すことを知ったからというのもあります。若い頃はわかりませんでしたが、個人的な経験として、レーベルのリストラに次ぐリストラや、震災、それに普段の生活のなかで意欲が潰されそうになりつつも、何とか続ける中で掴んだ実感でした。音楽創作とは何と貴重な営みかと。だから、彼らがそこまで意識してやってたかは別としても、その営為の煌めき、キラキラと輝いていた音像に永遠があったことは忘れたくないと・・・そのことを私が生きている限りはお伝えし続けたいと・・・そういう気分にさせられる訳です。

 また長々と書き過ぎました。
 このレイザーカッツも、おそらくは80年代前半の音楽、オレンジ・ジュースやパステルズ、それに特にアメリカはLAのペイズリーアンダーグラウンドの影響があったんじゃないかと思っています。1984年の結成ですから、おそらくその動きに刺激され、そこから60年代の音楽へアクセスして行ったんじゃないかと・・・60年代のバーズや80年代のREM、ロングライダーズみたいなリッケンバッカー12弦ギターサウンドに乗って、少年のようなVoがフワフワと風に舞いながら歌い上げる。あまりに力が入ってない斬新な歌唱は、プライマルスクリームやストーンローゼズでのち大いに知られることとなりますが、当時はこの組み合わせの新鮮さにビックリしたものでした。当時京都に住んでいた弟がいつのまにやらこういう新しい音楽を一杯持っていて、たまに訪れては刺激を受けていた時代。彼らが12弦ギターで虚空に描いた水彩画は、21、2の私にとっては、いやに共感させるものでした。そんな彼らの1stアルバム"Storyteller"からの一曲。

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■Sorry to Embarrass You(1986)
こちらはそれ以前、確かSubway Organizationから出ていたシングル曲。



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■Brighter Now (1988)
再び1stアルバムに戻って。ラストを飾る名曲。




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by penelox | 2009-10-23 12:10 | Pop Picks

一瞬の中の永遠に賭けた奴ら・・・・The Snapdragons

Watanabe's Pop Picks 189
"The Things You Want" - The Snapdragons(1988)
from the compilation "The Eternal In A Moment" (1990)

 このリーズのバンドThe Snapdragons(スナップドラゴンズ)も当時は7インチシングル一枚しか入手出来なかった人達。昨年になってようやく上記のベスト盤を入手したのですが、これも20年の感慨ゆえ勢い余って(笑)PENELOGにも書いたのでした。こちら

そして、そのシングルがこれ。



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 スタジオ盤としてのアルバム一枚"Dawn Raids On Morality"(1989)をリリースしているのみで(2ndアルバムは完成するもリリースされなかったらしい)、90年代初めには解散してしまったようですが、当時在籍したシェフィールドのNative Recordsにあっては他のレーベルメイト、Darling Budsのようにはヒットしなかったし、Treebound StoryのRichard HawleyのようにのちにLongpigsで一発当てるというようなこともなかったので、殆ど振り返られることもなく20年経ってしまっている訳ですが、なかなか良い音楽をやっていたと思いませんか? 特にこの曲は、きびきびした硬派なギターサウンドとホーンセクション、知性派ならではの醒めた感覚と沸々と底で蠢く感情のブレンド具合が好きでしたね。当時のマンチェの動きとは全く無関係でしたし、派手さはないのかも知れませんが、まさにタイトル通り、短い楽曲の一瞬の中に永遠を刻み付けたという感じのこの曲もまた、今なお愛おしいのです。

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by penelox | 2009-10-22 00:10 | Pop Picks

洪水前に咲いていた一輪の花を忘れない・・・The Waltones

Watanabe's Pop Picks 188
"Deepest" - The Waltones (1988)
from the compilation "You've Gotta Hand It To 'Em: The Very Best Of The Waltones"(2007)

 このアーティストの作品も当時は手に入れられなかったんですよね・・・しかも、音源を聴けたのは、実は去年の3月だったという。いやはや、20年もかかったというのは、あるいは、そんなにしつこくこだわったというのは、こりゃ一体何なんでしょうと自問自答してみたい衝動にも駆られますけれど、ともかくかなりの感慨があって、当時ブログにも書いたものです。こちら

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 自分で書いた文章ですが、改めて89年の1stアルバムを巡る配給トラブルの箇所(「・・・レーベルとディストリビューターの衝突からこの作品は残念な事に初回分が出回ったに過ぎないらしく・・・」)は色々考えさせられます。イギリスにいた頃、当時雑誌で出たばかりの彼らのアルバムがレビューされていて、買おうと探し回ったが一向に見つからなかったんですね。今となってはよくわかるのですが、音楽をやっていて、作品をリリースするという段階に来るとこういう、音楽そのものではないこと(プロモーションの仕方、スリーヴデザイン、配給、ギャラなどの金銭問題・・・これらを巡るレーベル/マネージメントの無理解やら彼らとのコミュニケーション不足、挙げ句は陰口とか・・・)でイライラさせられることが多くなって、それで嫌気がさして辞めてしまったりする人達も多いんですよね。私自身もそれに類する事は多少なりとも経験して来ましたし、最近にしても、去年のコンピCDに関して、資金問題、そして何とかリリースまで漕ぎ着けたのに、その段になって配給会社が潰れてしまい、他に色々ディストリビューターに当たったがダメだった・・・なぁんてトラブルが続いたので、余計に身につまされます。ともかく音楽を創るときは音楽に集中して、要らんことを考えて自滅しないこと。これを肝に銘じている次第です。


 まぁ、それはともかく。
 このマンチェスターのバンドThe Waltones(ウォルトーンズ)も、前回のThe Desert Wolves同様、今からみると所謂マンチェブーム前の87年~89年頃に、オレンジ・ジュースやスミスの流れを汲む趣味の良いポップミュージックをサッと奏で、そしてサッと消えて行った・・・そういう印象が強いです。いわば、マンチェ/ブリットポップの大洪水がやって来る前、おだやかな時間にいっときだけ咲いていた可憐な一輪の花。そういうアーティストがちゃんと評価されるようになるには時間がかかるというのもまた、わかってはいるんですが、今だにシャーラタンズのマーク・コリンズが在籍していたというエピソード以上に語られることが殆どないというのは正直残念ではあります。こういう系統に位置するバンドでは、The Weather ProphetsやBradfordがより知名度が高いですが、音楽では決してヒケを取らなかったというのが今聴いて感じる私の印象です。

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■She Looks Right Through Me (1987)
 これもセンスの良い曲。彼らって、ビートルズ中期のギターサウンドをこの時代の感覚で料理した感じが結構ありますね。





 私がこのバンドの音を追いかけた理由を煎じ詰めると、結局は上のタイトルに集約されるかなと・・・ちょっとカッコつけ過ぎかも知れませんが(笑)。

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The Waltones MySpace page



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by penelox | 2009-10-20 23:32 | Pop Picks

すり抜けて行った音をたぐり寄せる・・・・The Desert Wolves

Watanabe's Pop Picks 187
"Love Scattered Lives" - The Desert Wolves
from the compilation "Pontification" (2000)


 いわゆるマンチェスターブームが来る寸前、87、8年ぐらいの英国インディーシーンというのは、まさに百花繚乱の様相と言うか、かなりの数のインディーレーベルが存在していて、出ているレコードの数といったら、もう大変なものだったんじゃないでしょうか。88年から一年イギリスに滞在していて非常に感じたのが、その割にというか、だからこそというか、の、流通の偏り。音楽紙に好意的レビューが載っていてもロンドンの大型店ではなかなか簡単に手に入らないレコードって、結構多かったんですよ。寒いのにわざわざラフトレードまで行くのがしんどかったというのもあります(笑)が、それでいてロンドンであれだけ探して見つからないレコードが意外と地方のレコード店にはあったりして、不思議でした。後で英国の地方バンドの人に聞いたら、自分の地元にはレコードがドバッとあるんだと(笑)。まあこれは、日本でもそういう部分はありましたけれど。

 それと、日本との評価の落差ですね。これは流通とも関係があって、つまり当時日本に入って来てたものってのは、実はずいぶん絞られていたんですよね。で、おそらくその大半は東京に流れていて、たとえば大阪、神戸でも実際はずいぶん枚数的にもアイテム的にも限られてたんでしょうね。だから、当時こういう音楽のレビューが載るといったらほぼフールズメイトだけで、実はそのレビューもかなりバイアスがかかっていた訳で、限られた情報を頼りに当たって砕けろで・・・(笑い)思えばずいぶんリスキーでしたね。もちろんイギリスでだってバイアスはかかってたでしょうけれど、日本では非常に限られたところから選ばされてるに過ぎなかったというのを、彼の国に行った時に痛感しました(同時に、本場にインディー音楽の熱心なファンが思ったほどいないのにも愕然としましたが!) だから、評価もずいぶんいい加減だったんじゃないかと・・・フールズメイトが本当に信用に足るレビューをしてたのかという点に関しては、実は今ではかなり懐疑的なんです。

 まあともかく、若さと情熱だけで音を追いかけていた時代、手が届かなかった人達に対する思い入れもまた、特別なものがあります。Ugly Manから87年に2枚のシングルを出していた彼らThe Desert Wolves(デザート・ウルヴス)もそんなひとつ。ともかく巡り合わせが悪いのか、どうしても当時は見つからなかったんですよね。この初期オレンジ・ジュースの影響が色濃いマンチェスターのバンドをリアルタイムで聴けてたらもっとよかったろうにとも思います。

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■"November"
いやあそれにしてもオレンジ・ジュースしまくってます(笑)。




■"Passion In the Afternoon"
これもオレンジ・ジュース/エドウィン・コリンズ抜きには語れない。しかし年代/世代から考えて、80年代前半は客席から観ていたのであろうと思います。その辺りが愛らしいと思えるのは同世代だからでしょう。親しい同級生たちが、出したかった音をついにたぐり寄せた。やりやがったな、という憎らしい感じですね(笑)。



The Dessert Wolves MySpace page

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by penelox | 2009-10-19 23:52 | Pop Picks