「ほっ」と。キャンペーン

Need Someone To Love / The V.I.P's

Beat Crazy The Best of ... / The V.I.P.'s
The Difference Is... / Mood Six

当方サイトにもリンクしているイギリスのHull(ハル)のポップバンドAge Of JetsのリーダーであるMark Jetが、夏に来日した。現在は大阪で学校の先生をしていて、ギターの修理を楽器屋にしてもらうのに私が間に入り、直ったギターを受け取ったので、渡すために梅田で会う。
シンセドラムを叩ける女性ドラマーがいたらAge Of Jetsの活動も日本でやりたいとのこと。日本での契約の可能性とか、色々きかれた。結局事務所に入らないとどうにもならないよ...って彼に言ってるのか、自分にいいきかせてるのか、よくわからない。

彼は80's的でファニーでちょっとクレイジーなポップがやりたいようだ。私も手伝えることは色々手を貸すつもり。

帰りにゴスペルのCDを色々と買う。最近はそのへんも妙に気になる。60's-80'sはもちろんだが、それよりもっと昔の音楽も聴きたいのだ。

********************************************************

80'sに関しての、また重箱をつつくような興味深い事実。いわゆるバブルガム・ポップ的なV.I.P.'sは、メンバーの脱退後New V.I.P.'sとなるのだが、それが改名したのがMood Sixということであるらしい。ぼおーっとV.I.P.'sのベスト盤のライナーを見ていて、ああ、そうだったのかと。

V.I.P.'sに関しては特別なファン、というほどではない。
"Need Someone To Love"、"Quarter Moon"、"One More Chance"なんか良い曲だと思うが、むしろ80年にここまで露骨に60'sリバイバルをゃってるところが興味深い、という感じだ。当時のNew Wave的な要素はなく、スカやレゲエ、ファンクといったリズムにも全く脇目もふらず、ひたすら初期ビートルズをもっともっと軽くしたようなバブルガムポップで突き進む。清清しいけれど、こういうのにハマるのはそんなにしょっちゅうでもない。残念ながら。

一方Mood Sixの方は、サイケデリックポップ、オーケストラルポップの要素が強く、一般にはサイケデリック・リヴァイヴァリストあるいは後のネオアコ的評価以外きいたことがないが、実はかなりマニアックな60'sへの傾倒がとても好きなバンド。それを、80's New Wave時代のテクノロジーでやったところにまた彼等の個性というか、面白みがあると思う。Voが途中で変わってしまってからはそれ程魅力的に思えなくなったが、こっちの方がより面白く聴ける。

だから、こんなことを踏まえて聴くと、自然の発展としてシンプルなビートポップから移行して行ったとも取れるし、フロントマンが違うからかなり色が変わった、とも思えるし、そのへんは微妙なのだが。

しかし、80'sって、60'sの音楽への偏愛を持って音楽に取り組んでいた人たちがイギリス全土に隠れてたんだなぁ...そんなことを改めてつらつらと考えさせる。60'sのいわゆるロック革命は、実は結構賛否両論あり、自由と放縦の勘違いが蔓延するきっかけになり、職人的技工の衰退にもつながった、という意見もある(詳しくは当方サイトのpure pop reviewでのMike Alwayインタビューを御覧いただきたい)。60'sを知れば知る程、4才ぐらいでそれ程覚えてないあの時代は何だったのかと、色々思いを巡らしてしまう。

http://www.jttk.zaq.ne.jp/penelopes/
[PR]
# by penelox | 2004-09-12 20:10 | New Wave

It's A Mod Mod World / Squire

from compilation "Get Ready To Go!"

バイトで教えている高校生の子がモッド/60'sに感化されていて、ここのところ授業は"School Of Rock"ならぬ"School Of Mod"状態。もともとはThe BeatlesやOasisが好きな子だったが、最近ではThe Whoの方が良いと言っている。そのせいでこちらも「さらば青春の光」の話やら、The Kinksがいかに偉大かとか、The Hollies、The Zombies、さらには70's後半からのNew Wave/Power Pop/Neo Modの話にまでおよんでしまい、とても英語の授業にならない(^^;)。

最近元Jet SetのPaul Bevoir氏から久々にメールが来たりということもあり、色々と刺激を受けることが多い。
上記のSquireのCDも、Paul氏が90'sに関わっていた80'sネオモッド再発レーベルTangerineからもらったもの。曲作りの巧さはJet Setにも通ずるもので、さすがにイギリスは奥が深いと、感激したものだった。

最近は他にもThe Chordsのアルバムを聴いたり、ネオモッドや80'sモッドについて
考えることが多い(CostelloやXTCの特に初期のColinの曲にもそういう香りがちりばめられていると思う、意外と誰も指摘しないが)。

自分はモッドではないし、そうなりたいと思ったこともないけれど、そこで描かれる世界にはいまだに惹かれるところが多い。The JamやSmall Facesの写真集なんか嬉しがって買っていたのはもう10何年も前の話なのに、ついこないだのような気がする。

どんなジャンルであれ、やっぱり自分は良い曲を書こうとしているアーティスト、純粋に曲の良さで立っている人たちにはいまでも惹かれる。
よく知られていないのかも知れないけれど、Paul BevoirもAnthony Meynellもそういう意味では私の中ではElvis Costello、XTC、それにSqueezeと同じラインにいる人たちだ。

久々にSecret Affairも聴きたくなって来た。

http://www.jttk.zaq.ne.jp/penelopes/
[PR]
# by penelox | 2004-09-11 22:24 | New Wave

L-O-V-E (LOVE) / Al Green

from compilation "The Best"

今日は録音しないで機材から離れる日。そういう日を作らないとわかるものもわからなくなるのだ。

甥っ子の子守りをしていると、違う角度からまた音楽が鳴り始める。なんとなくだが、表情の柔らかい音楽が欲しくなる気がする。今日ずっとアタマで鳴っていたのは、なぜかアル・グリーンの"L-O-V-E(Love)"。

この曲のソリッドなドラムと柔らかいストリングス、そしてなめらかなアルのVoは絶品で、彼の作品には色んな良い曲があるけれど、やはりこの曲を一番よく聴いてしまう。

この曲に出会ったのはもう20年前、Orange Juiceの1stに収録されていたカヴァーバージョンだ。それまで黒人音楽にまともに関わったことがなかった自分にとっては、そのきっかけを与えてくれた大事な曲である。
今思えば、どういうつもりでこの曲をやったのか、本当に好きだからなのか、悪戯心もあったのか、真意はわからないけれど、たぶん、きっと一筋縄では行かない愛情(Love)なのだろう。

その、80'sのスコットランドの若者たちの、70'sのメンフィスソウルへの愛情、爽やかでちょっとヒネくれたラブレターと同じように、自分も自分の音楽で、色んな人たちにラブレターを書いてるつもり。

またOrange Juiceバージョンも引っぱり出して聴いてみようと思う。

http://www.jttk.zaq.ne.jp/penelopes/
[PR]
# by penelox | 2004-09-10 23:11 | R&B/Soul

This Is Pop / XTC

from album "Live In Concert 1980"

引き続きVo録音、そしてそれを元にギター録り。
VoやGにパワーがもっと欲しいと思う。それが、自分に出来る範囲、やりたい事だったら良いのだが。自分の作品の良いところを見つめなおすのには、いつも冷却する時間が必要だ。

録音したものを聴くと、だいたい出来たCDにどういうレビュー、感想が来るか見当がついてしまう。ソフトだとか、ロックにしては優しい、みたいな。

これがすごく不愉快。こっちはロックをやろうとしてない。あくまでポップ。
なのに、ロックとしては...みたいなことを言う。日本だけでなく、
海外でもアメリカやカナダではそうだった(ヨーロッパは違う)。

こういうのを読むと、あくまで、ロックという枠でしかものを考えない思考の不自由さをなんとか変えてやりたい、そんな不毛な対抗心が芽生えてしまうのだ。

いかにもロック。そんなのが今多すぎると個人的には思える。だから、そんなのもう良いだろう、そう思ってこういうことをやってるのに、グランジやオルタナ以降のロックとは徹底的に違うことをやろうとしているのに、そういう方法論を考えたこともない、ってなレビューに出会うと本当に脱力感に襲われる。

冒頭の曲のライブ演奏の前にAndy PartridgeがMCで言う。
音楽プレスは存在して以来、人々をカテゴライズしなければならない運命なのだ...

それはわかっている。しかし24年経ってもやっぱり、いかにもロックなイメージだけで音楽を断じられる。人間って、そんなに進歩しないものなのかい?

そんな怒りを原動力にして創作するのは実に不毛なのだが。

これはポップなんだ! ! !

http://www.jttk.zaq.ne.jp/penelopes/
[PR]
# by penelox | 2004-09-09 22:49 | New Wave

Somewhere Only We Know / Keane

from album "Hopes and Fears"

歌詞/ボーカルが先か、ギター録りが先か...
そんなことをここ数日、ずっとやっている。歌詞ノートは書き直しの連続でここ数カ月ぐちゃぐちゃだ。

The Penelopesは歌モノなんだからボーカルに一番力を入れるべきで、コーラスとかで聴かせるべき、そんな考えと、ギターで緻密に構築してみたいという欲求がぶつかって、内面で衝突状態。で、もし歌を聴かせるのなら歌詞はもっと整理すべきなのだ。なのにあれやこれやとまとまらない。

"1983"という曲にギターをどう入れるかでああでもないこうでもないとやった挙げ句、えらいシンプルになって来た。歌詞も何ヶ月もうなってたのが阿呆らしくなるくらいにシンプルなものが出来上がって来る。これでええのか? という不安はどっちにしても消えない。

出来上がった歌詞でボーカルを録音してみる。だいたい一発目は一番気に入らない。
体が覚え切ってない歌詞だからというのもあるが、どうも曲から浮いている気がして仕方ない。しかしここでめげたらやってられない。
ともかくシンプルに、シンプルに...。

この、複雑にしては削って行く、というのが自分にとってのレコーディングなのだなぁ...最近そう思えるようにはなった。

Keaneというバンドの大ヒット曲"Somewhere Only We Know"のサビが冒頭の一節。どう訳せば正しいのかは知らないけれど、

「シンプルで飾らないやり方、それはどこへ行ってしまったんだ。何をやってもどんどん複雑になるばかり。だけど、大事なのは何をそぎ落とし、どうシンプルにするかじゃあなかったのか?」

今の私はこう受け取ってしまう。
物事を何でもシンプルに見るというやり方はある意味危険だが、しかし使い方によっては非常にパワフルな表現となる。

たぶん、シンプルさと曖昧さ/微妙さ/複雑さの間で逡巡しつつ、表現はどんどん面白いものに、深いものになって行くのだろう。そう思わないとやってられない。

http://www.jttk.zaq.ne.jp/penelopes/
[PR]
# by penelox | 2004-09-08 23:17 | 2000年代

Across 110th Street / Bobby Womack

from compilation "Midnight Mover: The Bobby Womack Collection"

警戒すべきなのは台風の方なのだが。
うーん、熱い。こっちもなかなか警戒が必要である。
一聴してシンプル、しかし奥にあるものは相当深い。巻き込まれてしまうのが恐い。

現在も活動中のボビー・ウーマックは、ローリング・ストーンズとの交遊でも知られる、特に70'sにその全盛を極めたb0022069_2364372.gifソウルシンガー/ギタリスト。「ラスト・ソウルマン」と自ら名乗るその音楽、自分がやってることとはほとんど何の接点もないように聴こえるだろうけれど、実はいつも気になっている。

"Across 110th Street"のストリングスとか、"Daylight"とか、摩天楼が迫って来る感じ。こういうゴージャスなのもグッと来るし、"Lookin' For Love"のカントリーがかったシンプルなのも良い。とにかく痒いところに手が届いてるアレンジ、凄いなあ。そして言うまでもなく歌心も強烈。ゴスペルで鍛えた高揚感と言うのでしょうか。黒人音楽を技術的にマネしたい人が多いのもよくわかる。

でも、中途半端にマネして、結果しょうもない音楽になってしまうのもわかる。
もう、勝ち目はないのだ。自分には絶対に同じことは出来ないのだ。

だから自分はモロそれ風でお茶を濁す、というのにはならない様、いつも警戒している。自分のフィールドに引きずり込むことに専念しとかないと、心の枷がはずされてしまい、気がついたら向こうのフィールドでダサダサな事やってそうで...。


つくづく黒人音楽とは難儀な音楽だと思う(^^+)。

http://www.jttk.zaq.ne.jp/penelopes/
[PR]
# by penelox | 2004-09-07 17:15 | R&B/Soul

Lovers Walk / Elvis Costello & Tha Attractions

from album "Trust"(1981)

聴いていなかった唯一のコステロ初期の作品、やっと入手。
"Get Happy!!"の次の作品にあたるはずなのだが、感触はかなり違う。
わかりやすい、とっつきやすい曲はかなり減っている。メロディー的に壁にぶちあたっていたのかな?とも思ったが、何度か聴くとそうでもない気がして来た。

むしろ、意識的にリズム面で実験をしている感じ。
それは、"Lovers Walk"などに特に顕著で、ここではサルサの影響が見られる気がする。b0022069_233614.gif当時Joe Jacksonも同じようにラテンのリズムを取り入れた音楽を残していて
("Beat Crazy"とか)、張り合っていたのだろうか。

考えてみればThe Jamのラスト"The Gift"もカリプソっぽい曲があったし、Culture Club、Orange Juiceなど、毛色は違えどラテンのリズムを取り入れていた。The Undertonesの"Positive Touch"もそんなところがあった。そう考えてみると、81-82年当時イギリスを被っていたファンカラティーナの空気というのもなかなか面白い。

ちなみにTrustというのは、「信頼」という意味と商業用語での「企業合同」をかけてるのでしょう。Costelloは、いつも本来の意味とは反対に取れる言葉を選んで来て、そこも面白いところ。

録音をしていると、音楽をこんな風に別の角度から聴ける。それがまた楽しいところでもある。音楽は多面体だ、ということを改めて思い出させてくれるからだ。

http://www.jttk.zaq.ne.jp/penelopes/
[PR]
# by penelox | 2004-09-06 17:43 | New Wave