人気ブログランキング | 話題のタグを見る

サマーズ・ボンファイア(Summer's Bonfire)

■8/24

 今日はレコーディングが全く出来ず、アタマのなかで色々と考え考えの一日。

 しかし、歌詞のアイデアは常に必要なので、また本を読み始める。ひとつは「明治維新と西洋文明」(田中彰・著/岩波新書)。岩倉使節団の公的報告「米欧回覧実記」から、明治以降の近代日本が西洋近代の何を取り入れ、何を無視し、何を排除したかを読み取るという興味深い書。面白い! 所謂明治維新幻想というか、絶対視というか、ある意味司馬遼太郎史観というか・・・そういうのが昭和40年代以降でしょうか、この国に定着して、いまでさえどこか国民全体を覆っていると思う(何かと言うと、ナントカ維新と連呼するエセ改革派がいかに多かったか)。私なんかも子供時代、何の疑念もなく幕末~明治維新に興味を持ち、薩長をまるで正義のように、ヒロイックに捉えていたけれど、当たり前だが見直さなければいけないことも多々あるなと思う。

 そしてもうひとつは、こないだ実に久々にアニメを観てほお~っと思った「キューティーハニー」。懐かしさと、あの時代の空気を調べてみたくて73年のコミック版を購入、読み始める。それにしても、なんちゅう並び・・・この二冊が同時進行と書くのは正直勇気が要ります(苦笑)。しかしこの漫画版、大昔に確かに読んだ覚えがあった! たぶん小学校高学年の頃、ドキドキしながら立ち読みで読んだのだ。懐かしい。しかし、あまり覚えていなかったストーリー展開は、アニメとはちょっと違う。それに、ハニーという主人公も、他の登場人物もキャラクターが微妙に違うんだなぁ。アニメはオリジナルの話も結構あったようだ。それに、ハニーの心の揺れを微妙に描こうとしてる感じがしたんだけれど、マンガの方は・・・(笑)。まぁ、比べたらイカンのかも知れませんけれど、あの、学園内の混乱、暴力、セクハラの混沌が織りなす永井豪ワールドが、美しい少女マンガ風に振り切れそうになる度にブチ壊す感じ(笑)。


 色々調べてみると、原作・永井豪、といっても、氏が元々既に書いていた作品をアニメ化したものではなくて、アニメと漫画が同時進行で展開したものらしい。東映から企画を持ちかけられた氏が、色々と基本のキャラクター設定やストーリーのアイデアを生み出したのは事実なんでしょうけれど、それを双方が肉付けして一方はTVアニメに、一方はコミカライズされたと・・・そういうことらしく、それゆえ、同時進行で両者の打ち合わせは密にやってたのかも知れませんが、その肉付けが双方で結構違ったんでしょうね。だから、アニメは比較的少女漫画的な内向性とファッショナブルさ、カラフルさ(たぶんそして何より増山江威子氏の声の魅力)があって、私個人はそのあたりが結構好きなのですが、それをコミックの方で求めるとちょいと違うのかも知れません。

・・・とまぁ、興味のない向きにはどうでも良い話でしょうけれど、時間が経つと色んな事実がわかり、色んな視点が見つかるもんですね。勉強になりました(笑)。


 そんなことをアレコレ考えつつも、仕事、仕事。一人目の生徒さん( 中学生)は、最近英語に興味が出て来ているといい、そのきっかけとなったという英語の歌を聴かせてくれた。「ひぐらしのなく頃に」というアニメのEDだそうで、"Why Or Why Not"という曲。


 正直よくわかりませんけれど(苦笑)、何がきっかけでも、英語に興味を持ってくれるのは良いこと。それで、文法や、口語英語を色々教えられるのも面白いし。

 いつかThe Whoの"Baba O'Reiley"あたりまでたどり着いて欲しいなとは思う。"It's only teenage wasteland♪"ってね。やっぱり思春期の男の子にはThe Whoは通って欲しいから。




 二人目の生徒さんが終わって、夜池田の山を降りて行くと、「がんがら火祭り」に偶然出くわす。大変な人の波。こんな感じです。

 たいまつが赤々と燃えていて、ちょっとこのあたりでは最近見かけないようなお祭りで面白かった。炎は、人間のなかの野性を呼び起こすのでしょうか。なかなか良かったです。

サマーズ・ボンファイア(Summer\'s Bonfire)_b0022069_0375825.jpg

by penelox | 2009-08-26 00:39 | 日々雑感


<< シンキング・ポップミュージック... ナイトウォーク(Night W... >>