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捩じれた音の袋小路再訪・・・The Wolfhounds

Watanabe's Pop Picks 184
"Me" - The Wolfhounds
from the single "Me"(1987)

 気分というのは本当に気まぐれで、どういう流れかわからんが突然フト、聴きたくなるものが出て来る。ある心象風景に至った時に、次にじゃあ、向こうに見えるあの普段めったに行かない曲がり角に挑んでみたい、あの袋小路を味わってみたい・・・という風に、どこかから連鎖的に繋がってそうなるのだろうか。だから、年中聴きたいというのとは違うのだけれど、一年のうちに聴きたい時というのが必ずある音楽というのもまた、確実に存在する訳で。

 今日攻めてみたいとフト思った謎の小径が、ウルフハウンズ。80年代半ばから90年代初めに活動したこの人達の音に触れるようになってからもまた、ずいぶん長い。しかし、しょっちゅう聴く訳じゃなくて、気分がある場所に来た時だけ・・・という感じ。


 
 しつこめのVoに2本のギターを中心とする音、いかにも偏屈な英国らしいギターバンドだけれど、おそらくメンバーが皆、本能的にポップなものをわかっていて、それで意図的に捻り倒しているのだと思う。いわば後天的ヒネクレ屋。そしてそれがまた、時折気になり、聴きたくなる理由なのだと思う。音楽と言う虫眼鏡は、バンドのその奥にある集団的無意識を覗き込める面白さがあって、何層も下までめくって行って、そこに捨て置けないアイデアなり、思考経路が潜んでいると、「質」というものに対する評価も微妙に変動するんですよね。音は固定された「結果」だけれど、実際によく見ると色んなモノが蠢いている「動態/進行形」だから面白い。「良質」とよく書きますが、私にとっては進行中の質なのですよね。

■"Rent Act"






 ・・・とまあこんなことを、ブタクサ、ヨモギ、イラクサ・・・秋の花粉の大盤振る舞いに、偏頭痛と肩こりの微熱の身体を引きずって、それでもまた(インディーの)野山に性懲りもなく分け入りたがる我が気まぐれにホトホト呆れつつも、書いてみた次第。

 ぜひこちらでもチェックしてみて下さい。私のお薦めは、当時ジョン・ピールもかけた"Happy Shopper"。当時よく彼のラジオを聴いていたのですが、かなり御贔屓だったと記憶しています。

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by penelox | 2009-10-14 08:50 | Pop Picks


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