from album "Trust"(1981)
聴いていなかった唯一のコステロ初期の作品、やっと入手。
"Get Happy!!"の次の作品にあたるはずなのだが、感触はかなり違う。
わかりやすい、とっつきやすい曲はかなり減っている。メロディー的に壁にぶちあたっていたのかな?とも思ったが、何度か聴くとそうでもない気がして来た。
むしろ、意識的にリズム面で実験をしている感じ。
それは、"Lovers Walk"などに特に顕著で、ここではサルサの影響が見られる気がする。
当時Joe Jacksonも同じようにラテンのリズムを取り入れた音楽を残していて
("Beat Crazy"とか)、張り合っていたのだろうか。
考えてみればThe Jamのラスト"The Gift"もカリプソっぽい曲があったし、Culture Club、Orange Juiceなど、毛色は違えどラテンのリズムを取り入れていた。The Undertonesの"Positive Touch"もそんなところがあった。そう考えてみると、81-82年当時イギリスを被っていたファンカラティーナの空気というのもなかなか面白い。
ちなみにTrustというのは、「信頼」という意味と商業用語での「企業合同」をかけてるのでしょう。Costelloは、いつも本来の意味とは反対に取れる言葉を選んで来て、そこも面白いところ。
録音をしていると、音楽をこんな風に別の角度から聴ける。それがまた楽しいところでもある。音楽は多面体だ、ということを改めて思い出させてくれるからだ。
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