(mixi日記より)
ライブ終了後、こちらは初めてのDJ。正直言うとこちらの方が緊張していたのですが、なんとかうまくやれました。 以下、セットについてつらつらと。 01.Careless - Bourgie Bourgie from single 'Careless'(1984) Googleでbourgie bourgie carelessで検索すると、私のpure pop chartが4つ目に出て来るという、大好きなスコットランドのポップロックバンド。ジャザティアーズから発展したバンドであり、エドウィン・コリンズの友人であるという事実から、ヴェルベッツ的ギターバンドを連想する向きもあるでしょうが、アシュフォード&シンプソンの曲から取ったことからわかるように、当時大きな流れとなっていたノーザンソウル的な演奏をバックにした、ポール・クインの艶やかなボーカルが最大の魅力です。 残念ながらアルバム、コンピなど、音源をまとめた作品は正式には出て無い様なんですけれど、3年前にあるイベントで貰ったCD-R'The Very Best Of Paul Quinn'を使わせて頂きました。 02.I Saw the Light - Mood Six from compilation 'Songs from the Lost Boutique'(1997) これもそういうノーザンソウル的匂いの強い、トッド・ラングレンの名曲のムード・シックスによる87年のカヴァー。一時期はネオアコの古典的名曲としてもてはやされましたが、その魅力はそこの括りにとどまらないと思いますね。ベストCDでのメンバーによるライナーがまた泣かせます。 03.Birds Fly (Whisper To A Scream) - The Icicle Works from album 'The Icicle Works'(1984) 一番ネオサイケデリック的なムードを纏っていた頃のアイシクルズ、1stからもっとも有名な曲のひとつを。イアン・マクナブのVoにも、ソウルフルなニュアンスがうかがえますね。 04.Working With Fire & Steel - China Crisis from album 'Working With Fire & Steel'(1982) リヴァプール郊外の工業都市カービー出身、一般には牧歌的なエレクトロ/アコースティックな音楽を奏でる、内気なバンドと目される彼等の、別の側面-一言言いたげな、皮肉な歌詞をダンスビートに包んだ、当時の英国工業都市出身の人達のある種典型的なダンスミュージック-を彼等の2ndアルバムから。 05.Opening Speech〜Life Begins At the Hop(BBC Session) - XTC from box set 'Transistor Blast'(1998) BBCセッションでの、パートリッジ氏のジョン・ピールのモノマネ(ジョン・ピール・ショー)から、一転60年代半ば、英国地方都市の週末、ヤング・ソーシャリスト・ミーティングのダンスパーティーへ。以前日記でも書いた、79年のアルバム'Drums & Wires'からのコリンの曲、キッド・ジェンセン・ショーのBBCセッションです。 XTCのこの曲は、私がDJをやる限りはどうしても外せない...そういう運命の曲なんですね。 06.Circus Games - The Skids from compilation 'The Best Of...'(1995) この人達も外せないです。80年の'The Absolute Game'から。最初は2ndからの曲'Yankee Dollar'か"Charade'にしようかとも思ったんですが、彼等の入門編として一番入りやすい曲、ということで。 07.Chain Of Love - The Undertones from album 'The Sin Of Pride'(1983) ノーザンソウル、サイケデリックソウルに接近した頃のアンダートーンズは一般的な評価はとても低いのですが、良い曲が一杯あるんですよ。ここでのシャーキー氏のソウルフルなVo、オニール兄弟の的確なギターサウンドは素晴らしいの一言。80'sモータウン/ノーザンソウルの隠れた名曲。 08.I Melt with You - Modern English from album 'After the Snow'(1983) Boyfriend's DeadのBobbie氏のリクエスト。ネオサイケデリック、ネオアコースティックのおいしい部分を両方持ち、かつアメリカではカレッジ、MTVでヒットした、彼等一世一代の名曲。 09.Party Fears Two - The Associates from compilation 'Popera'(1990) 80年代は様々なソウル/ダンスミュージックの解釈があった時代。スコティッシュ/ケルティックソウル、というと連想するのがこのビリー・マッケンジー。かつネオサイケデリック、そしてボウイに通ずる美的センスを持つ耽美的ダンスミュージックの彼等をここに入れて、Velvet Moonさんにぜひ聴いていただきたかったんですよね。この82年の名盤'Sulk'からの名曲をかけると周囲が強烈な色に染まって行く感じがします。 10.In Shreds - The Chameleons from compilation 'The Fan And The Bellows'(1996) その色の強さを保つために急遽その場で入れたカメレオンズ、81年にスティーヴ・リリーホワイトのプロデュースで録音されたシングルバージョン。エコー&ザ・バニーメンやティアドロップ・イクスプローズのようなリヴァプール勢のネオサイケにはない重厚感、しかしまた、同じマンチェスターにも同傾向の音はないという、いわば孤高のツイン・ギターバンドといった赴きの彼等。蒼さと荒々しさを一緒に吐き出すようなイモーショナルなマーク・バージェスのボーカルが80年代の不安感をそのまま体現していて良い感じ。所謂一般的に言われるようなソウルのコンテクストにはないが非常にソウルフルです。 同曲のライブ映像がありました。 こちら。 11.Love For Tender - Elvis Costello & The Attractions from album 'Get Happy!!'(1980) またモータウン的な強烈なビートの曲に戻ります。コステロ好きとしては外せない曲ですね。Penelopesの'Timeless'はこれを無意識に参考にしてた気がします。 PVはこちら。 12.I Guess I'm Just A Little Sensitive - Orange Juice from album 'The Orange Juice'(1984) 一転してゆる〜いサザンR&B的ムード、ダブ風味、ディスコが絡み合う不思議な曲。オレンジ・ジュースの84年のサードも実に興味深い、良い曲が多いんですよ。 12.If You Leave - OMD from compilation 'THe Best Of OMD'(1988) PVも結構有名ですね。全米に進出した頃のOMD、86年の曲。緩いやつの次は引き締まったものにしようと思い、アナログ盤をかけられないとのことで外したWah!の代わりに入れました。 PVはこちら。 14.Silver - Echo & The Bunnymen from album 'Ocean Rain'(1984) 皆さんが知ってる曲をかける、しかも威勢の良い曲....ということで。急遽、かけられないThe Comsat Angelsの代わりに入れたんですが、思ったより盛り上がって良かった! ここでSeven Seasだとあんまりパワフルではないし、The Kiiling Moonだとしっとりしてしまうので、これで良かったのかな。 時間的なこと、つながりもあって、この後入れる予定のSqueezeの'If It's Love'は急遽外しました。 15.The Whole Of The Moon - The Waterboys from compilation 'The Best Of The Waterboys '81-'90'(1991) これも大変に好きな曲。Boyfriend's Deadのベースの方が、前作'Pagan Place'が好きと仰っていたので、'Church Not Made With Hand'をかけたかったのですが、テープでしか持って無いことに気付き、'This Is The Sea'からのこの曲を。 16.Build - The Housemartins from album 'The People Who Grinned Themselves To Death'(1987) ハウスマーティンズは、ハル出身の人間がその場にいたので、急遽入れてみました。予想通りニヤニヤして歌ってたな(笑)。しまいにゃ、ドラマーは同じ学校出身なんだと、言ってましたね、マーク・ジェット。 それはともかくとして、彼等はユーモアと誠実さと社会性をもった、本当に素晴らしい80年代のソウル・ポップバンドでした。ビューティフル・サウスよりそのいなたさゆえ、個人的にはポイントが高いです。 17.You Just Haven't Earned It Yet Baby - The Smiths from compilation 'The World Won't Listen'(1987) スミスで終わりというのは今回に関しては最初から決めてました。特にこの冷酷なタイトル-「おまえにはまだその資格がない」-が自分のDJのエンディングに良いような気がしましてね。 彼等の頂点というと、ホントは83-85年頃だと思っていて、このコンピが出された87年頃は、もうバンド解散寸前、実際当時ももうこれ以上前に進めないような、そんな匂いが漂っていたものです。ですから、この曲の其処此処に漂う終末感には、彼等の持ち味としての感覚以上のものがあるのですが、それでいてこの時代のスミスとしては奇跡的にピントが合っていて、完成度の高さを感じるんですよね。最後の輝きで上のような歌詞を繰り返す彼等...やっぱりいまだに抜けないトゲとして残っていますね。 他にもアナログならTV21、The Jam、Microdisney、Aztec Camera、Bluebells、Pale Fountains、Human League、Gangway、Lightning Seedsなんかも用意していたのですが、これはまた、次の機会に! 終わったのは12時頃。すみません、終電の事、全然考えてませんでした...。それでも、残っていた皆様、楽しんでいただけたのでしょうか。もしそうなら嬉しいですね。個人的には、ライブだけじゃなくて、これを含めてがこの晩のThe Penelopesの全表現でしたので。
by penelox
| 2006-09-26 16:45
| The Penelopes関連
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