アコースティック感覚を活かしたギターサウンドと美しいハーモニーをフィーチャーした、メロディアスなポップを奏でるデンマークの三人組、ナイス・リトル・ペンギンズ。曲によってはビートルズ、ニック・ロウあたりを連想するが、マニア度が高い訳ではない。相応しい言葉がなかなか見つからないが、01 "Rain Keeps O Falling"や02 "Sandy"など、素直と言えば素直だけれど、どこかにくすんだような色彩や翳りがあり、爽快で明るい感じばかりでない。徹底的に楽天的でもない - そこが北欧らしいのかも知れない。一転03 "Beatniks"のようなエレクトロポップを当たり前のようにこなす。そのバランス感覚が04 "Flying"のようなヨーロッパ的な色彩と明るさを併わせ持つ名曲、英米ポップロックを彼等なりに吸収した05 "So Glad To Be Alive"のような作品に繋がっているのだろう。