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2009年 09月 10日 ( 1 )

アメリカ・カレッジ系のその後を感じさせる音・・・Winterpills

Watanabe's Pop Picks 157
"Broken Arms" - Winterpills

 MySpaceでのお気に入りバンド、引き続き。
 アメリカのバンドというと、個人的にもっとも関心があるのは、80年代に数多いたカレッジ系の水脈がどうなったかということです。Punk/New Waveの流れを汲み、アメリカ全体のなかでは常に少し時代に先行しがちになるアーティストが主にそこに入った訳ですが、REMを輩出し、全土に広がる大きな動きになったのは良かったけれど、その後あまりに商業化が進んで今では所謂オルタナ系の為の商売道具に堕してしまったイメージが強いこの動き。
 
 しかしながら、80年代当時私のなかでインスピレーションを受ける理由でもあった、英国ロックから刺激を受けた要素にみる外向性、アメリカの知性派/文学派の伝統、ルーツ音楽に対するリベラルで知的な対応をする姿勢だったり、あるいは捻りの効いた良質のパワーポップだったり・・・俯瞰すれば、60年代末のアメリカの大学生達を中心とする左翼的な動きや、その後のNY Punkの流れとも繋がるのですが、そういう流れにある人達は、時代の趨勢とは無関係に、アメリカ各地に今でも根強く存在する訳で(大袈裟かも知れないけれど、バラク・オバマ政権を生み出したもうひとつのアメリカの原動力の一端とも言える訳ですね)。いわば、「カレッジ系」という括り自体は賞味期限を迎えたが、その要素を持ったアーティストは決して途絶えることはない・・・そのことを再認識させてくれるアーティストというのは、やはり愛すべき存在で、こちらも見逃したくないものです。

 Brian Akey(B)Dennis Crommett(G/Vo)、Dave Hower(Dr)、Philip Price(Vo/G/Kb)、Flora Reed(Vo/Kb)からなるマサチューセッツはノーザンプトンのウィンターピルズもそういうバンドのひとつと言っていいのでは。東海岸のバンドらしい上品さと物憂い表情の音像が基調のフォークロックですが、メランコリックだけれどどこかに救いのあるポップなメロディー、ド派手な音楽ではないぶん、人柄が伝わって来る温もりのある音。

 2007年の2ndアルバム"The Light Divides"から2曲。

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■"Handkerchiefs"




■"A Benediction"
 こちらは2005年の1stアルバム"Winterpills"から。80年代のカレッジ系フォークロックバンドの匂いがまだとても強い印象です。




■"Take Away the Words"

最新作となる2008年の3rdアルバム"Central Chambers"から。だいぶ現代のバンドらしい音像になって来てますね。どことなくColdplayを連想してしまいました。



 時代の先駆者、価値の紊乱者というものの瞬間的な破壊力の価値はそれなりに評価しつつも、地道にさりげなく、自分たちの信じる価値を作品でもって提示し続けて行く・・・そんな漸進的アプローチの方が好みの人間としては、見守って行きたいタイプの音楽です。

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Winterpills myspace page

Official Site



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by penelox | 2009-09-10 23:17 | Pop Picks